初出:2018/09/18 Vol.294 高性能接着剤アラルダイトスタンダードの互換品
はっはっは。今日は頼れる接着剤を紹介するぞ! 次なるエポキシ系接着剤の定番は「コニシ・Eセット」がオススメだ!
そういえば、アラルダイトスタンダードっていう定番接着剤が調達できなくなったと嘆いてましたもんね。
工作でいろんな接着剤を使ったり試したりしてるが、定番品というのはやっぱり使い勝手が良くてな。似た使い心地のものを探したのである!
一口に接着剤って言っても、いろんな種類があるそうですからね・・・くられ先生が動画で解説してましたね。
接着剤の世界は奥が深いぞ。特に、高温環境や野ざらしの状態に耐える奴は特殊だからな。
ところで、今日はくられ先生を見かけませんが、そこのモザイクが必要な物体がひょっとして・・・
うむ。トラップが誤作動してな。CUBEみたいな金網式か、バイオハザードみたいなレーザー式かで悩んだのだが・・・
いえ、あの、論点そこじゃないです、POKA先生。
何、ボンドでも塗ってくっつけておけば大丈夫だろう、細かいことを気にするとハゲるぞ、はっはっは!
機械王の休日、第13回をお送りいたします。今回は、定番の接着剤「アラルダイトスタンダード」の入手不可に対抗する形で、代替となる製品のレポートになります。ちょっと前にPOKA先生がツイートしていた話の詳細です。
アラルダイトエポキシ接着剤
エポキシ系接着剤の定番として、古くから知られているアラルダイトというものがあります。アラルダイトにはスタンダードと、高速に硬化するラピッドが有名です。
しかしこのアラルダイト、ラピッドの方はともかく、スタンダードの方が最近になって事実上調達できなくなってしまいました。含有成分が日本国内で劇物指定を受けたためです。
アラルダイトスタンダードは、接着性能に関しては他のメーカーのものと比べて、特段に優れているという訳ではありません。値段も決して安くはないです。
ですが、長い間定番として使われてきた歴史があり、安心して使える側面もありました。実際、ここぞという失敗が許されないような箇所に、無難に使える、頼れる接着剤だったと思います。
とはいえ、入手が厳しくなってしまった以上は仕方ありません。今回は代用品となりそうな接着剤をご紹介しておきます。
アラルダイトスタンダードに近い仕上がりはコニシ・Eセット
コニシのEセットが、アラルダイトスタンダードに近いものだと言えます。
アラルダイトスタンダード同様、時間をかけて固まるタイプの製品です。時間は結構長めで、およそ一時間ほど。それまでであれば作業可能です。
アラルダイトスタンダードの方が固め
混合する前は、見た目も臭いも、どちらも同じようなものです。おそらくは成分が近いためだと思います。
左「ア」がアラルダイト、右「E」がEセットです。説明書通りによく混合してみましょう。
この通り、アラルダイトスタンダードは固く気泡が入り、白濁してきましたが、Eセットは比較的柔らかくやや透明です。アラルダイトは質感が固めで垂れにくい印象ですが、Eセットは柔らかめで垂れやすい印象を受けました。
硬化後はほとんど同じ
両方とも仕上がりはガチガチに固まり、石のようになります。
アラルダイトはアルコールを含むものの封止にも比較的耐えましたが、Eセットも同様に耐久性があり、若干の化学的安定性が必要な場合にもEセットは向いていると考えられます。
ちなみに、エポキシ系接着剤は硬化時間が早めのもの、長めのものがありますが、一般的に、長めのものの方が劣化しにくい仕様となります。
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