初出:2018/02/06 Vol.262 電子書籍の読み方
くられ先生、電子書籍って意外と奥が深いんですよ。
じゃあ読者が増えるような説明ヨロシク!
えっ?
電子書籍の種類
どうも、Jokerです。裏方ということで色々やっておりますが、メルマガの配信やポータルの管理の他に、電子書籍の制作なんかもやったことがあります。
一口に電子書籍といってもいろいろと形式に違いがあります。これがまあ作る側を悩ませてくれるのですが、読者も悩ませる事になります。なので、まずは汎用的な形式の話から。
書類なんかで見かける奴ですね。Adobeが提供してる各環境向けの「Adobe Acrobat Reader」で読めます。以前、ラジオライフで「アリエナイ理科ノ教科書」シリーズを電子書籍化した時には、一番汎用性の高いPDFが採用されました。
ちなみに書店にはもう並んでないでしょうが、ネットではまだまだ買えます。
EPUB
Amazon以外で販売されてる電子書籍だと、この「EPUB」と呼ばれる形式で配布されている事が多いです。旧iBooks、現Apple Booksとかで見かけるのがこれ。ちなみに「ブック」アプリではPDFも見られますが、後述のKindleは見られません。
Kindle
Amazonが取り扱ってる電子書籍の形式です。同社のタブレットの名前でもあります。今回はこのKindleについてこの後紹介していきます。
AmazonのKindleの場合
以前に「電子書籍ってAmazonで売ってる奴だよね?興味はあるけど、そのためにKindleを買うのはなあ・・・」というような事を言われた事があります。
実際、Kindleという名前のタブレット端末はありますし、もちろんそれでKindleは読めます。
しかし、Kindleの本はご存じの通り、普通にスマホやタブレット、それにパソコンでも読めます。そう言ったらがく然とされましたが。
まあ、Amazonさんが、電子書籍そのものとそれを読む自社端末をまとめて「Kindle」って言ってるからややこしい事になるんですけどね。知ってる人からすれば、いやまさかそんな、と思うだろうけど、案外「電子書籍は専用端末じゃないと読めない」という勘違いがあるようです。そうでなくとも「結局、Kindleじゃないと読みづらいんでしょう?」とか、そういう風に思っている人もいる。
また、EPUBとか汎用的な電子書籍のフォーマットだと、Kindleアプリじゃそのままでは読めない訳で、ややこしさが加速しているっていうのもあるでしょう。
でもまあ、iPhoneのApp StoreでもAndroidのGoogle PlayでもMacやWinなら普通にブラウザから「Kindle」と検索すれば、すぐに無料のアプリが見つかるはずです。
電子書籍の読みやすさは書籍の種類にもよる
そして、「でもスマホじゃ読みづらくないの?」という部分については、書籍の種類によっても変わってきます。電子書籍の細かい形式の話はここではしませんが、ざっくり2種類「リフロー型」と、「固定レイアウト(フィックス型)」があることだけ、覚えておくと良いです。で、具体的にどういうもんかっつーと、基本的に文字が主体なのがリフロー型で、漫画みたいに全ページ画像なのが固定レイアウトです。
何が違うかっていうと、リフロー型だと文字のサイズとかアプリ側で調整されるので、勝手に見やすい文字サイズになるんです。なので、リフロー型の電子書籍だったらスマホでも読みやすい。じゃあ固定レイアウトが駄目かっつーと、拡大して読んだりもできるので、最近の高精細なスマホだったら、よほど元のデータがショボくなければ案外読めます。
まあ、固定レイアウトはタブレットとかパソコンで読む方が読みやすいとは思いますが・・・。この辺、Amazonの場合は無料サンプルをダウンロードできるので、気になる場合はまずそれでチェックしてから買う、というのも手だと思います。
なお、手前味噌になりますが「アリエナイ理科ノメールマガジンノバックナンバー」はリフロー型で、「不完全美容指南」は、もともとのものをそのまま活かす方針で固定レイアウトになってます。ちなみにPDFではリフロー型の書籍は作れないので、最初に紹介したラジオライフの付録にあった「アリエナイ理科ノ教科書」シリーズも固定レイアウトです。
秘話というほど大げさでもない製作裏話
さて、完全に余談ですが、私が電子書籍化したあれこれの話でも、せっかくなので追加で。Kindleとして電子書籍を販売するには、まー手続きから何から色々あるんですが、それはともかく。
Kindleって固定レイアウトで画像から作る場合はともかくとして、リフロー型の書籍を作る場合、いったんEPUBとして電子書籍を作ってからKindleに変換する、という手を使う事があります。
私が当時、電子書籍を製作した場合もそうでした。Kindle専売なのでEPUBを用意する必要もなかったんですが、そもそもリフロー型書籍でいきなりKindleを作る手段が(少なくとも当時は)なかったし。EPUBも結局、一部ツールを使う他はテキストエディタで手書きしたんだけどさ。
そんな訳で、EPUB版の「アリエナイ理科ノメールマガジンノバックナンバー」シリーズとか、固定レイアウトなので普通に製作ツールでKindleを用意したものの、都合で試作したEPUB版の「不完全美容指南」とか、実は表に出てないものの、存在していたりします(笑)。