初出:2019/03/12 Vol.319 機械王の休日:丸座金でファイヤーキャノンの接続部を作る
今回は、どこのご家庭にもある旋盤を使った金属加工講座だ。咄嗟にキャノンの部品が欲しくなった時に役立つぞ!
先生、どこからツッコんだらいいのかわかりません。
旋盤加工をする時は、機械に巻き込まれないように服装に気を付けるように。手袋は絶対駄目だぞ!
ああ、工作機械類の事故は悲惨ですからね・・・
うむ。守らないと、あんな感じになる!
(見せられないよ!)
ああ、くられ先生がモザイクが必要な感じの姿に・・・フリップ持ってるからまだ余裕あるのかな?
とどめはきちんと刺しておこう! ファイヤー!
※工作機械をいじる場合の安全確認は冗談でも何でもありません。本当に気を付けましょう。
機械王の休日、第38回をお送りします。今回はPOKA先生の金属加工講座、ホームセンターに売ってる丸座金・・・円形で平らな形をしたワッシャーの事ですが、これを加工して部品を作ってみよう、という話になります。
ホームセンターで大型丸座金を調達する
大型のホームセンターに行けば、様々な金属素材が見つかります。
用途と材質を考えてやる必要はありますが、今回は、ファイヤーキャノンの接続部品用に、大型の丸座金を採用しました。咄嗟に大きめの鉄素材が欲しくなった時に、これがなかなか便利なのです。
今回は、直径90mm、厚さ9mm、貫通穴(内径)19mm、材質はSS400のものにしました。手近にホームセンターがない場合、探せばネット通販などでも手に入るでしょう。
通販で購入する場合は、寸法や材質に注意してください。
加工には旋盤を使います。
旋盤加工
丸座金の19mmの貫通穴を、高ナットとネジで固定して、旋盤にチャックします。
今回の素材、丸座金の材質は、比較的柔らかいSS400というもので、粘り強いという特徴があります。このため、旋盤加工では、切れ味の良い刃物を使ってやる必要があります。
継手が完成
ファイヤーキャノンの接続部を、クランプ継手で固定する板材が完成しました。
先ほども言ったように、SS400は粘りが強く、旋盤では加工しにくい素材なのですが、溶接性やロウ付け、ハンダ付け性は良好です。工作をする場合、こういった素材特性や入手性などを総合的に考えてやると良いでしょう。元の用途から外れていても、都合の良い条件が揃っていれば、それは適した素材だと言えます。
ファイヤーキャノンに組み付ける
さて、そういう訳で、完成した部品を実際にファイヤーキャノンに組み付けてみました。
頻繁に取り外す部分なので、クランプ継手で挟み込んで使います。
爆轟、爆炎・・・力こそパワー、パワーはロマンだ、諸君!
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今回のSS400は焼き入れが出来ない鋼材ですが、ご家庭レベルで金属の焼き入れも可能な熱量を確保するには「ターボ花子」こと「ターボ七輪」が便利です。
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