初出:2019/05/07 Vol.327 機械王の休日:デジタル温度計のススメ
今日は何かと便利なデジタル温度計を紹介しよう!
温度計でデジタルというと、なんかあのピピッと鳴る体温計を想像するのですが・・・
いやいや、もちろんそういうのもあるが、もっと幅広い温度帯に対応しているものがあるのだよ。この熱電対を使うタイプだな!
へぇ〜〜、温度計にも色々あるんですね。ところで、撮影に使う液体窒素とガスバーナーはわかるんですが、この炭とか網は?
発電機とエアブロアーの準備もバッチリなので、ちゃちゃっと撮影したら火起こしをするぞ!
肉類とタレの準備はOK、デザートは液体窒素でアイスクリームとかマシュマロをやろう。
ああ、そういう・・・ドリンク類も色々用意されてますが、ビンゴマシーンはないんですか?
あの地獄の罰ゲームはやらんぞ!
機械王の休日、第46回をお送りします。今回は、POKA先生オススメの温度計の紹介です。温度計といっても、そこはもちろん機械王、その辺のものではなく、液体窒素からガスバーナーまで計れるパワーみの強いものとなっております。
温度測定に便利なデジタル温度計
温度計と一口にいっても色々種類があります。水銀やアルコールを使ったアナログなもの・・・古い水銀式の体温計や、赤い球の付いたアルコール式の温度計から、温度変化によって抵抗値が変化するサーミスタや、より幅広い温度帯をカバーできる熱電対を使うデジタルな温度計まで、実に幅広いです。
今回は、何かと便利な、極低温から高温まで測れるデジタル温度計のオススメモデルをご紹介しましょう。
CENTER 308
温度計にしても、正確な温度が知りたい場合と、大雑把でもいいからだいたいこのくらいの温度、というものを知りたい場合で違ってきます。
体温を測るのにあんまり誤差があるようでは困りますが、極低温から高温まで幅広い温度帯をフォローする場合、それほど精度が必要ない場合もあるのです。
そして今回ご紹介する「CENTER 308」は、後者の、測定範囲が広く大雑把な温度が知りたい場合に便利な温度計です。汎用のK熱電対が使え、1万円前後で買える温度計としては、珍しくマイナス200度から測定できます。
これはつまり、液体窒素の温度から、ガスバーナーの温度まで、幅広く測定可能だという事です。また、2chあるので、温度差を測るような場合にも便利です。
ではこの温度計を使って、実際に液体窒素からガスバーナーまで温度を測ってみましょう。
極低温を測る
まずは、液体窒素を使った実験での測定例から。
マイナス182.9度と出ました。液体窒素は大気圧では約マイナス196度なので、およそ13度ほどの誤差があるということになります。
高温を測る
続いて、ガスバーナーの最も温度の高い部分を測ってみました。
こちらは測定誤差がどの程度なのかはわかりませんが、1285度という結果になりました。大雑把ながらも、ちゃんと測れています。
K熱電対はせいぜい1000度くらいまでしか耐えられないため、これ以上の温度になると融てしまいそうなので、この辺が限界となります。
工作において、制作物が低温から高温まで、どの程度まで耐えられるか、というのは、時として重要な項目になります。このため、温度の測定が必要になることもあるので、極低温から高温まで測れる温度計というのは、なかなかに役立つのです。
パワーを測る手段というものは、とても大事なものだぞ、諸君!
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