初出:2016/03/15 Vol.163 俺日記
改稿:2024/09/02
先生、ワイドショーって何であんなに不愉快なんでしょうか?
そりゃ憎悪と嫉妬を売り物にしてるからだね。あれを喜んで見られるようになるのは不幸だと思うよ。
ふーむ・・・おんなじ事をずーっと繰り返してるのも、そう考えるとヤバいんですかね?
刷り込みのようなものだね。認知が歪みそうだ。
いやー、なんともスッキリしませんね。
なんだかモヤモヤしているようだな諸君! そんな時はキャノンで爆音セラピーだ!
いや通報されてワイドショーに出る羽目になるのは嫌d(BOMB!)
地上波ワイドショーを見ると不幸になる
以前も、地上波は時間の無駄、ワイドショーはストレスの元、と、そういう記事を書いた訳ですが。
今回は、もう少し突っ込んで、どこがどう良くないのかに触れて行こうかと思います。
いやまあ、このコラムは、自分の雑感やら思った事をただ書いているだけの、あくまで俺様意見なので「俺コラム」な訳です。
別に、参考にしろ、などとはミジンコほども思わないのだが、しかし、地上波のワイドショーやニュース番組の大半は、見ているだけで不幸になると昔から思っているのです。
地上波が映らないくられ先生のテレビ
我が家のテレビには、地上波のケーブルが繋がっていません。
別にテレビ見ないアピールをして意識高さを自慢したい訳ではないです。むしろテレビそのものは大好きなので、スカパーで映画やドキュメンタリーのチャンネルを見ています。
仕事の合間にネット配信なんかも見てるので、番組や映画を見る量だけでいうと、普通の人より見ているくらいです。
その上で、やはり地上波ワイドショーは、見ると不幸になるとしか思えません。
ニュースに余計なコメントは要らない
民放、地上波のニュースというのは、その99%がどうでも良い事です。情報としてこんなことがあった、というのを知る事が、残り1%の部分。
高齢ドライバーが事故を起こしたとか。
どこかの親が子どもを放置・虐待をしたとか。
どこかの会社の役員が何億も横領したとか。
どこかの芸能人が違法薬物の所持で逮捕されたとか。
一見、社会の話題として知っていなければいけない気がしますが、必要なのは「そういうことがおきた」という点です。もちろん、痛ましい話もあれば憤慨する話もあるでしょう。
それは受け手それぞれが感じる事であり、ニュースとして必要なのは情報のみです。
ネットニュースで事実関係だけを見る事
中には、「だから何」としか言いようのないニュースだってあります。自分の暮らし、あなたの暮らしに無関係な他人事も少なくありません。
ニュースとして情報を知っておきたい、政治経済、社会の流れ、そういったものは、ネットでニュースを見れば良い話です。
ネットにしても、民放系や日本の大手新聞系より、むしろ日本語版のCNNやロイターの方が情報価値が高かったりして、それらをさらっと目を通すだけで十分です。
この辺、そもそも勘違いしている人が非常に多いんですが、マスコミはニュースで真実を伝えるのが仕事ではありません。
マスコミは真実を伝えるのが仕事ではない
彼らの仕事は、視聴率を取ったり部数を伸ばしたりしてお金儲けをすることです。
だから不安を煽って視聴率稼ぎをする習性があります。見る側からするとその余計な偏向は邪魔であり、認知を歪める要因にしかなりません。
実害も多々あり、その中でも近年で最悪だったのはHPVワクチンについてでしょう。
科学的な事実に基づかない情報をばらまいて不安を煽り、結果としてワクチンを受けない人が増え、その結果として、本来なら掛からずに済んだかもしれない子宮頸がんの犠牲者が大量に出た訳です。
これは極めて罪深いと思います。この辺の話は以下の動画でも触れています。
「幸せフィルター」を破壊するワイドショー
地上波でダラダラとクッソどうでもいい自称文化人のカスみたいなコメントとアホみたいな再現CGと、何度も何度も繰り返される同じ話題で、冗長に間延びされた情報を見続けるのは本当に時間の無駄。
そしてこの時間の無駄以上に、良くない部分がワイドショーにはあります。
それは、人間の価値観のフィルターを狂わせるところです。
人は幸せになりたいと思って、色々な努力をします。しかしながら、幸せに感じるためのフィルター自体が濁っていては、幸せを感じづらくなります。
幸せのバランスとは?
幸せとは何か。
それは「脳内アミンの総和」である、と、以前、麻薬のウェブ記事を書いた時に触れた事があります。
何の事だかピンと来ないかもしれませんが、端的に言えば、幸せを感じるのも脳内の化学物質のバランスであり、幸せを感じる物質の総和が大きければ良い、とそういう話です。
こういう言い方をすると感情的な反発を覚える方も多いと思いますが、しかし、ここでは敢えてそう言わせていただきます。
自分でその総和をベターな状態に持っていく努力もまた、仕事を頑張るとか、家事を頑張る以上にしなくてはいけないと思うのですが、そのバランスをワイドショーは崩してしまいます。
憎悪と嫉妬では人は幸せになれない
ワイドショーが幸せを破壊する仕組み、それは簡単です。
世の中のクソどうでも良い暗部と、きらびやかな芸能ニュース。
これらがメインに構成されているからです。
言い換えると、まったく知らない赤の他人への憎悪を募らせる内容と、有名なだけでやはり接点のないセレブへのキラキラした憧れを、嫉妬に置き換えて煽る内容、ということです。
大半の内容がコレで、そんなものを、精神的に緩んだ状態で見てしまうテレビという情報媒体を通して、洗脳とも言えるレベルで繰り返しクドクドとやっている訳です。
芸能人の離婚話や不幸話を喜ぶようになっていたら、それはもうだいぶ、「自分の幸せ」を見つける能力が低下している。
そう考えてもいいと言えます。
地上波ワイドショーが目に入らない暮らし
身の回りの幸せを見るより、まったく知らない他人への憎悪や嫉妬に脳の回路が使われている。
脳が一日に処理できる情報量の何%かが、そういう自分を幸せにしない回路の使用に向けられる訳です。
そんなのが良い訳ないだろって話でして。それをこじらせて、人の不幸を喜び、自分の幸せは見過ごす。そんな無残な人格形成にさえなってしまうと言えます。
動画配信サービスで好きなものを見よう
なので、テレビが好きな人は、HuluでもスカパーでもNetflixでもアマプラでも、好きな動画配信サービスを選んで契約するなりして見るのが良いでしょう。
TVの大画面で見たいなら、Chromecastでも使ってテレビにYouTubeやそれらネット配信番組を見るという手もあります。
地上波ワイドショーが目に入らない暮らしをしてみると、半年くらいで思考方法が変わる事に気が付くはずです。
最近はアニメなんかもネット配信で見られますしね。
動画で見る「情報の偏向」
亜留間先生の対談動画で街宣車と洗脳の話の際、後編ではワイドショーにもその性質がある点にも触れました。自分が言ってることもどうやらあながち間違いではなかったようで。
ワクチンについて触れた動画でもワイドショー、ひいてはマスコミの性質については触れました。日本の地上波を判断基準の情報源にするのは良くありません。
また、記事中でも挿入しましたが、HPVワクチンについては淡島りりか先生をお招きした対談動画でも取り上げています。
テレビは老人依存で若者層には見られていない
本記事はワイドショーの話だったわけですが、そもそも最近の地上波はどうなのよ、というのを呟いたら伸びたので、記事として一本にまとめたのが以下です。
そもそも地上波のTV番組など、年寄りしか見ていないというのが最近のリアルですが、一方で年寄りはまだまだ見ています。自分の親や祖父母がTVを見ながら怒りだしていたら結構な危険信号なので、気を付けた方が良いと思います。
著者紹介
作家、科学監修。「科学は楽しい!」を広めるため科学書分野で20年以上活動。著作「アリエナイ理科」シリーズ累計50万部突破。原作を務めるコミックス「科学はすべてを解決する!!」も50万部を超える。著作「アリエナクナイ科学ノ教科書」が第49回・星雲賞ノンフィクション部門を受賞。週刊少年ジャンプ連載「Dr.STONE」においては漫画/アニメ共に科学監修を担当。TV番組「世界一受けたい授業」「笑神様は突然に・・・」NHK「沼にハマってきいてみた」等に出演。ゲーム実況者集団「主役は我々だ!」と100万再生を超えるYouTube科学動画を多数共同製作。独自YouTubeチャンネル「科学はすべてを解決する!」チャンネル約30万登録やTwitterフォロワー16万人以上。教育系クリエイターとして注目されている。関連情報は https://twitter.com/reraku
「アリエナイ毒性学事典」好評発売中です!
「アリエナクナイ科学ノ教科書2」好評発売中です!
新刊「マンガでわかる! 今日からドヤれる科学リテラシー講座 教えて!夜子先生」好評発売中です!
関連記事
ワイドショー有害論
地上波のニュースは時間の無駄
メディアとスポンサー
情報の取捨選択に番長制度
ヘルドクターくられの「俺コラム」記事一覧
宣伝
ニコニコ動画にて有料チャンネル「科学はすべてを解決する!! ニコニコ秘密基地」を開設しました!
「アリエナイ理科式世界征服マニュアル」が改訂版となって新発売されます!
「アリエナイ医学事典2」好評発売中です!
「アリエナイ医学事典 改訂版」好評発売中です!
「アリエナイ理科ノ大事典3」、好評発売中です!
くられ先生の単著「アリエナイ毒性学事典」好評発売中です!
工作系に特化した「アリエナイ工作事典」好評発売中です!
「アリエナイ理科ノ大事典」改訂版が発売中です!
「アリエナイ理科ノ大事典2」、好評発売中です。