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ヘルドクターくられの「俺コラム」:編集者と情報収集の重要性

リテラシー
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初出:2015/04/21 Vol.116 俺日記
初出:2015/05/19 Vol.120 俺日記

くられ
くられ

本を作ってきた者として、思うところがある。

Joker
Joker

作るそばから有害図書指定食らうわ廃刊になるわ、そういうとこですか?

くられ
くられ

まったく老害どもめ・・・いや、そうじゃなくて。今回は元編集者として、作り手側のね。情報収集は仕事する上で大事な事だから。

Joker
Joker

見る側と作る側の向いてる方向が違うと悲劇ですからね・・・

くられ
くられ

そこんところ見失うと一時儲かっててもあっという間に衰退するしね。そういう時流を見るのにも、アンテナは張り巡らせておきたい。

POKA
POKA

では、電波が受信できるように脳にこの特製のアンテナを埋め込んでやろう!(ブスッ!)

くられ
くられ

bbbbrskファーーーー! モルスァ!!

ヘルドクターくられの本屋巡り

自分は曲がりなりにも元編集者です。

雑誌や本を作ってきました。当時は、毎週、神保町の大型書店は一番上の階から下の階まで、すべての売り場を見て、本の動向を見ていたものです。

そして時代を経て、今では色々なお仕事をしている訳ですが、未だに大型書店に行くと、門外漢の分野も含めて、ほぼ全てのフロアを見るようにしています。

全てのフロア、全ての売り場を俯瞰すると、何がウケて、何が消えつつあるのかが、見えてくるからです。

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売り場の変化と情報収集

例えばPC雑誌なんかは、最たる例と言って良いでしょう。かつてはたくさんあったものですが、ネットの普及に比例して小さくなっていきました。

そもそも、最近では「雑誌」というもの自体が消滅に向かっています。ポータルサイトやデジタル出版に形を変えているものもありますが、まだまだ手探りという感は否めません。

ともあれ、売り場の変化を見ていると、どういうのが売れているのか、本屋もどこに力を入れているのか、社会の流れや人の思惑が見えてきて面白いわけです。

先のPC雑誌の隆盛から衰退もそうですが、かつての財テク関連のコーナーが、経済不況を受けて節税関連のコーナーに様変わりしているのとか・・・とりわけリーマンショック前後なんかは手のひらの返しぶりがなんともなんともでした(笑)

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編集者の情報収集

そんな訳で、本を作る仕事をするのであれば、少なくとも自分の作っている分野の情報収集はきちっとすべきだと思うのです。関連の雑誌やウェブサイトなど、幅広く情報収集をして然るべき。

しかし、この当たり前がそうでもない、という事例にしばしば出くわすので、何だかなあ、と・・・もちろん全員が全員そうだという訳ではないのですが、最近新しい雑誌を買ってない、読んでいない。競合のウェブサイトをチェックしていない、新しくオープンするサイトを知らない。

漫画の編集者でも、漫画を読んでいない、流行りの漫画を一巻読んだだけ・・・とか、絶句した事もあります。

まあ、確かに。編集業というのは地味で目立たない仕事なので、暇そうに見えて、実際けっこう忙しい場合も多い。

やっと締め切りに間に合ったと思ったら、次の締め切りのために動き回らないといけない訳で、そんな仕事の合間に、情報収集をきちんと行うというのは、なかなか難しいもの。

いや、笑止千万。

どんなにヘッポコであろうと、金をもらって仕事をするという事はプロであるということ。情報収集は仕事の一環です。仕事の業績が給料に直結していないからといっても、そこをサボるのはあまりに怠慢でしょう。

彼らはどこを向いて商売をしているのか。

読者が何を求めているのか、なるべく把握するように努力しないと、認識のズレはやがて致命的なものとなるでしょう。

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SNSと情報収集

まあこういう事を言い出すと、仕事に厳しい人、うっとうしい作者、面倒ごとが多そうだから仕事振りたくないな、なんて思われたりして、自分的には何の得もないのですが、とはいえ重要な事だと思うのです。

最近ではネットでの情報収集も大事になっています。

どんな仕事をするにしても、自分のフィールドに属する情報は、多岐にわたって把握しておいて損をするということはありません。

最近はニュースサイトを巡るにしても、アプリでチェックするにしても、ある程度、自分が必要とする情報をカスタマイズして効率良く情報収集できるようになっています。

以前もコラムで触れた事ですが、TVのニュース番組や、ワイドショーをダラダラ見るのは、情報を得る手段としては下の下なので、この辺さくっとチェックできるようにまず環境を整えましょう。

続いてSNS。これはTwitterがなんだかんだで便利だと思います。

漫画にしてもゲームにしてもアニメにしても、他の何にしても、それぞれの持つ属性、クラスタ別の話題・・・かつては得るのが難しかった「生の声」にあふれている訳ですから。

まあSNSによっては、とにかく良い写真を! とか、人間的には潤いになっても、仕事の役に立たない情報ばかりというところもありますし、Twitterもうまく使わないと、ワイドショー的な憎悪と嫉妬にまみれたツイートに飲み込まれかねません。

この辺、自分はTwitterはラジオ的な情報媒体だと考えていて、それだけにきちんとチューニングをして、情報の取捨選択を行っていたりするのですが・・・この辺に触れるとまた長くなってしまうので、それはまた別の機会に。

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