初出:2013/06/11 Vol.20 俺日記
「古き良き時代」ですか。あの頃は良かったなあ〜〜って言うアレですね。
うむ。自分が大嫌いな言葉である。雑談で昔話をするのはともかく、過去の栄光にしがみつくのはみっともない。
「そんなこともあったね」は茶番でやれ、という話ですか。面白おかしく昔話をするのは楽しいけど、という。
そんな感じである。過去の出来事はすべて「先」に繋ぐものであって、後生大事に抱えて歩みを止めるのは愚の骨頂である!
・・・前のめりが過ぎて、勢い余って死んだりしないで下さいね?
突っ走っていってそこで野垂れ死ぬならその時はその時・・・ぬおわっ(ツルッ)
はっはっは。すまんな、そこにはうっかり、超滑るフッ素系オイルをこぼしてしまったのだ!
あの化学的に安定してて掃除も困難な奴ですか・・・前もやりましたよね、この流れ。
天丼は大事なのである! はっはっは! 古典ギャグは良いものだろう!
・・・・・・(ケツにデカイメスが刺さっている)
「古き良き時代」はただの幻想
「古き良き時代」という言葉がある。
今より昔の方が良かったと、そういう、懐古的で現在を否定するこの言葉が、自分は大嫌いである。
過ぎ去った事物は記憶の産物に過ぎず、今のものではない記憶で彩られた幻想だからこそ美しく感じるわけで。
それを今現在に持ち出して礼賛するのは、ただ過去の栄光にしがみ付いて凋落した現在から目を背けているだけに過ぎないのです。
歴史に学ぶことはあれど
もちろん、先人の知恵というものはあり、同じ轍を踏まないように事例を知ることには意味があるとは思います。
特に科学は積み重ねの先にあるものですから、先人が辿った道をなぞるのもとても重要なことでしょう。
が、それらはすべて「その先」に繋ぐためにあるものです。
過去には過去の時代ならではの世情や常識というものがあり、「あの偉人が現代に蘇ったら」みたいなIFは、現世利益的にはあまり意味のないことでしょう。
例えば織田信長をタイムマシンで現代に連れてきてどうなるかって話です。
コメディならいいかもしれませんが、過去、優れた指導者であっても、その時代があってのものなので、現代にそのまま連れてきて戦国時代の常識で行動されたら、それは迷惑なオッサンでしかない。
大事なのは「来し方」よりも「行く末」
「過去の偉人」だとピンと来ないかもしれませんが、これを「昭和のサラリーマン上司」に置き換えると、まだしもわかりやすいかもしれません。
あの時代に優秀とされていた人物を今、令和の時代に連れてきたらどうなるか。人にもよるでしょうが、ステレオタイプな事例だと、即セクハラパワハラアルハラでアウトですよ?
故に、時代背景を無視して「あの頃は良かった」なんていうのは馬鹿馬鹿しい話なのです。
大事なのは過去より現在、来し方より行く末です。
ましてや教育方針など、「古き良き」などあってはならない。何十年も停滞したままとか真面目に、深刻に良くないことだと、常々言ってる通りでして、時代に合わせて柔軟に変えていかなければならないことです。
時代は常に先に進む。過ぎたことにはあまり価値はない。
これからどうするかしか道はなく、未来の時間は有限である。
懐古的に歩みを止めるのは愚の骨頂としかいいようがない。もっと前へ! もっと先へ!
・・・とか言ってるからモテないんだ!
関連記事
俺コラム前回:「アリエナイ理科振り返り」
良い技術・悪い技術という偏見
学校教育崩壊の実情
物語の面白さの考察
くられ先生の「宿題」
冒頭茶番、よく滑るフッ素系オイルの話
宣伝
「アリエナクナイ科学ノ教科書2」、発売中です!
「アリエナイ理科ノ大事典」改訂版が発売中です!
大好評につき早くも第5刷!「アリエナイ理科ノ大事典2」、発売中です。