初出:2020/03/03 Vol.370 西洋の生卵料理?卵を使ったカクテル
本日は「生卵」を使ったカクテルをご紹介します。卵の生食とか海外ではしないんですが、例外的にカクテルは多いんですよね(パカッ・・・パッパッ)
そう言いつつ、卵黄にあれこれ調味料をかけているようだが・・・何それ?
「プレーリー・オイスター」というカクテルです。生牡蠣っぽくなるように味付けした卵黄なんですけどね。
そんなのあるんだ・・・それもうただのこじつけでは?
実際ただのこじつけですが、カクテルにまつわるエピソードなんて大概そんなもんですよ。
はっはっは。生卵が食べたいなら、ほれ、コップに五つほど生卵を入れて一気飲みすると良い!
映画「ロッキー」ですか・・・あれって向こうの価値観だと「命知らずな!」って演出なんですよね。
日本だと安全に食べられるけど、そんなの日本くらいだしな・・・とりあえずそのまま飲むのは嫌だから、卵かけご飯にでも・・・
細かいことは良いから、さっさと飲むのだ! ほら、アーンしろ、アーン。エイドリアーン!
もがもがもごごごごご・・・・
意外と多い「生卵」を使ったカクテル
どうも。Jokerです。今回は「生卵を使ったカクテル」をテーマにお送りしようかと思います。
生卵。日本では昔から卵の生食文化があり、卵かけご飯専用の醤油が作られていたり、牛丼チェーンでも生卵トッピングが普通にあったりします。
が、しかし、それが当たり前なのは日本くらいで、衛生面の問題から卵はよく火を通して食べるものとされています。日本で卵を生で食ってサルモネラ菌などの食中毒にならないのは、それだけ衛生管理が徹底されているからです。
そんなわけで、海外の卵料理は半熟ですらなく、完全に火を通すのが基本です。
「ハードボイルド」とか、もともとはゆで卵などを固くゆでた状態のことで、中身が揺れ動かないことから転じて、感情に流されない、非情で強靭といった性格を指すようになったそうですし。
さておき、そんな西洋の卵事情ですが、不思議なことに、ことカクテルに関してだけは、なぜか例外的に生卵を使ったものがちらほらあります。今回はその中からいくつかピックアップしてご紹介しましょう。
プレーリー・オイスター
直訳すると「大草原の牡蠣」となる「プレーリー・オイスター」というカクテルがあります。レシピは、卵黄1個にウスターソース小さじ1、トマトケチャップ小さじ1、酢を2dash、塩胡椒を少々が基本です。
ケチャップの代わりにトマトジュースを使ったり、一味唐辛子やタバスコ、塩にセロリソルトやハーブソルトを使うこともあります。
・・・カクテルと言い張ってはいますが、はい、単に味付けした卵黄です(笑)。
由来は、アメリカの草原で病で死に瀕した男が、最後に生牡蠣を食べたい、と言って、苦心して卵にそれっぽい調味をして食べさせたという説があります。
効果のほどは疑問ですが、二日酔いに効くという俗説があり、アニメ「カウボーイビバップ」第七話で飲むシーンもあります(笑)。
作中ではジンを入れて飲んでいましたが、迎え酒にする時は他に、ウォッカやブランデー、バーボンを入れる場合もあるとか。
なお、迎え酒といえば、たびたび紹介しているビールとトマトジュースのカクテル「レッドアイ」ですが、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」で登場したように、生卵を落とすレシピがあります。
一応念のため申し上げますが、「二日酔いに迎え酒」は、アルコールで不快感を誤魔化しているだけのその場しのぎかつ悪循環なので、非常に良くない行為です。
プッシー・フット
ノンアルコールの「プッシー・フット」は、オレンジジュース30ml、レモンジュース10ml、卵黄1個、グレナデンシロップ1〜2tspを強めにシェイクして作られるカクテルです。
オレンジとレモンの割合はレシピによって異なっていて、1:1で作られることもあります。
意味するところは「子猫の足」とか「忍び足」。卵黄のコクの中にオレンジとレモンの酸味が爽やかな味わいのカクテルです。お酒が飲めない・飲んではいけないという人が、「こっそりと」バーに行って頼むとか、そんな趣きがある感じ。
このカクテルの名前の由来かどうかは不明ですが、「プッシー・フット」とは、禁酒法時代の禁酒運動家ウイリアム・E・ジョンソンのあだ名でもあったとか。
カフェ・ド・パリ
卵黄を使ったノンアルカクテルが続いたので、今度は卵白を使った強めのカクテル「カフェ・ド・パリ」をご紹介します。
ドライ・ジンが45〜60ml、アニゼットというアニスを使ったリキュールを1tsp、生クリームを1tsp、卵白1個分をしっかりシェイクして出来上がりです。
ほとんどジンと卵白で、アニゼットのアニスの香りがほのかに香る感じです。アニゼットそのものは甘いリキュールですが、ほとんど入らないので辛口の味わいになっています。
口当たりをもう少し柔らかくしたい場合は、生クリームをもう少し多めにすると良いでしょう。
卵を使ったカクテルはまだまだありますが、そろそろお時間なので、今日はここまで。
著者紹介
アリエナイ理科ポータル管理人にしてメルマガ編集、配信担当。
薬理凶室の裏方にいる四ツ目の悪魔。
https://twitter.com/JokerLunatic
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