初出:2021/07/01
改稿:2022/07/12
どうもツナです! 今日は漢方薬の話をしていこうと思います!
おやツナっちくん・・・あれ、今日はなんか最初からIQ高いね。今日の収録はお悩み相談だったっけ。
いえあの、今日はですね、たまにはこう、助手じゃなくて先生役をやりたいなって・・・
ふむふむ。で、漢方薬とな。ちょうどここに、色々と配合を試したブツがあるんだが・・・
ちょ、ちょっと待ってくださいよ。今回は罰ゲーム研究所とかじゃなくてですね。それ本当に大丈夫なんですか?
まー死にはしないだろう。たぶん!
(ブクブクブク・・・・・・)
絶対ウソだーーー!!
漢方薬は実は日本の伝統医学
皆さん、漢方薬って聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?
「漢方? 中国の薬だよね?」って思ってる方は、意外と多いんじゃないでしょうか。
でも、源流は確かに中国にあるんですが、現在の漢方薬は、実はれっきとした日本の伝統医学なんです。
今回は、私ツナが、そこら辺の事情から、普通の薬との違い、漢方薬のメリットなんかをご紹介していこうと思います!
漢方薬の歴史
大元になる三冊の学術書
その昔、俗に「中国3000年の歴史!」とかの時代に、三冊の医薬の学術書が書かれました。
- 黄帝内経(こうていだいけい)
- 神農本草経(しんのうほんぞうきょう)
- 傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)
この三冊が「中国伝統医学」の基礎を作っていきます。
ちなみにこのうち、神農本草経は、そこら辺に生えてる草木を食っては、その薬効を自分の体で調べて書かれてます。
「お前はYou○uberか!」とツッコミを入れたくなるような狂気の著書です(笑)。普通に毒も食っててマジすごいです。
中国医療の日本への伝承
こうして育まれた中国の医療を、みんな大好きガンジー!・・・じゃなかった、鑑真(がんじん)さんが日本に伝えます。
そして、日本の考え方、日本人の体質など、色々なものに合わせて発達したのが、現在の「漢方医学」となります。
なので、根幹は同じと言えど、日本の伝統的な医学といっても過言ではないんですよね。
なお、中国では、中国の考え方、中国人の体質などに合わせて「中医学」となっています。
つまり、源流が同じでも、枝分かれしてそれぞれの医学として発達していった、という歴史があるということです。
普通の薬と漢方の薬の違い
さて、そんな漢方薬ですが、では、普段ごく一般的に使う「普通の薬」と「漢方薬」では、何が違うのでしょうか。
「普通の薬」は、病気の元を分析し、病名を決めて、化学物質でピンポイントに狙い撃ちする薬です。「あなた〜の風邪に狙いを決〜めて、ベ○ザブロッ(略)」って感じ。心と体を分けて治療します。
一方で「漢方薬」は、その人の体質、症状、心身の状態、体力などに合わせ、複数の生薬を配合した薬。「一心同体、心と体は一つなんだぜ!」という考えのもと、自身の自然治癒能力とともに治療していきます。
実際、インフルエンザにも適用がある「麻黄湯」なんかは、体力がない時は飲んではいけない、という薬なんですよ(笑)
だから、風邪の引き始めとか、症状が現れる前に予防的にとか、重篤な状態になって体力が失われる前に使うべき薬だと言えます。
漢方薬のメリット
西洋医学に基づく「普通の薬」の弱点
「普通の薬と漢方薬の違いはわかった。だけど、漢方薬を使うメリットはあるの?」
そうおっしゃるそこの奥さん! 漢方はすごいですぞ!
西洋医学に基づいた普通の薬の効果は言わずもがなですが、一方で「病気に対し治療法がある」が基礎なので、なんとなく体調が悪い・・・「不定愁訴」と言われるものに対して弱い一面があります。
先ほども触れたように、病気の元を狙い撃ちにするわけですから、原因がよくわかんない場合は狙いを定めにくい訳です。
「なんか調子悪いなー」に効果大の漢方薬
「未病」という言葉を聞いた事がありますか? まだ病気になる手前だけど、ちょっと調子良くないな、みたいな状態のことです。
「あ、これこのままだと風邪引くな」ってアレですよ、アレ。ここが漢方薬くんの出番です!
漢方は未病も治療範囲なので、不定愁訴なんかにも強いというメリットがあります。さらに生薬を組み合わせることで、さまざまな薬効を発揮するんですよね。
・・・組み合わせが多すぎて、テスト期間の薬学生を絶対殺すマンだったりもします。なんだよ「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」って。連携必殺技か何かか?(笑)
まとめ
時としてなんだか胡散臭いと敬遠されることもある漢方、しかし実はすごいものなんです。
その効能も、比較的マイルドに効いたり、生薬の相乗効果だったり、体質が合えば効果てきめん・・・
などなど、決してあなどれるものではありません。
自分も、風邪の時や胃腸薬なんかは、ほぼ漢方くんのお世話になっています。
皆さんも、これを機に漢方の世界にも足を伸ばしましょう!
薬の選択肢が増えると人生も豊かになりますよ!!(ニチャリ)
著者紹介
「科学は〜〜」チャンネルを支える、動画出演と編集を日々こなしている敏腕クリエイター。おバカキャラを演じているものの頭の良さが隠しきれないことがある(笑)。https://twitter.com/t_naoya_807
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