初出:2019/02/26 Vol.317 ダイエットドーピング in 薬局
痩せ薬って、実際あるんですか、先生?
効果は限定的だけど、一応、薬局でも買えるものはある。もっとも、結局は運動と食事に気を付けないと駄目なんだけど。
「飲むだけでみるみる痩せる」なんて都合のいい話はない訳ですね。
あったらとうに薬として実用化されてるよ(笑)
何、痩せたいのであれば強制的にカロリーを消費させてやれば良かろう!
あの、POKA先生?この装置は一体・・・あの、説明・・・
副作用で物理的に燃え上がるかも知れないが、まあ、誤差の範囲だ!
ちょっ、まっ、ギャーーー!
薬局に痩せる薬は売っているのか?
薬局で痩せる薬は手に入りますか?と聞かれる事があります。
薬局売りの薬でダイエットなんて出来るんでしょうか?
サプリメントコーナーに並んでいるものは、基本的にゴミなので無視するとして。それ以外のもので、痩せるものは果たしてあるのか。
実のところ効果は限定的なものの、ある程度痩せる薬は存在します。それが小林製薬の稼ぎ頭「ナイシトール」です。
実は前にもメルマガで紹介したことがあるんですが、意外と知らない人も多いようなので改めて。効果がある部分とない部分を今回はもう少し具体的にお話します。
ナイシトールの成分
さて、ナイシトールですが、名前からしていかにも内臓脂肪が減りそうですが、実は内臓脂肪にはほとんど効きません。この点から、男性の肥満より女性向きの薬だと言えるでしょう。
お腹の脂肪に効く、という売り文句が公式に使われていますが、内臓脂肪の事だとは一言も言ってない・・・という奴です。薬やサプリの売り文句にはこの手のミスリードは付きものですが・・・さておき。
腹の肉で手でつかめる範囲が皮下脂肪。それ以外は内臓脂肪であり、内臓脂肪はも専門医による指導や処方が必要になる場合がほとんどです。この辺はナイシトールには期待できません。
なんだよ、結局ダメなんじゃないか、と思われるかもしれませんが、いえいえ、腐っても実績のある漢方薬なのです。内臓脂肪にはあまり効かないだけで、それなりに効果は期待できます。特に便秘がちな女性には効果が高めです。
この薬に使われている成分は実は漢方で「防風通聖散」というもので、ツムラの62番として消化器科では昔から肥満に処方されてきた薬であり、減量効果が認められている数少ない薬剤の1つです。
ついでに言うと、ナイシトールである必要はなく、「防風通聖散」として売られている漢方はどれも同じようなものなので、安いのを買えばOKです。また、内科や消化器科などでも割とカジュアルに処方されるので、肥満気味な人は相談してみると処方を受けることも可能です(お値打ち)。
肝心なのは運動と食事制限
さて、最後に注意点をひとつ。薬でダイエットというと楽して痩せたいって話なんでしょうが、ドーピングしたってまったく体を動かさずにダイエットというのは現実的じゃありません。体を動かさずに痩せるとどこから痩せるかというと筋肉から痩せていくので、健康的とは到底言えない訳で・・・
従って、ダイエットは1に運動、2に食事です。
ここでいいとこ、3に薬という感じなので、あくまで運動と食事に気をつけないと意味がありません。
運動はすべてを解決するんじゃ!
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