初出:2015/02/10 Vol.106 サプリメントってなんだっけ
初出:2015/02/17 Vol.107 サプリメントってなんだっけ #2
改稿:2019/10/20
本日はサプリメントの話をお送りしていく!
ありがたがって飲む人もいますしね。効果あるんですか?
健康に良いという根拠などない。ただの食品だからね。医薬品じゃないし。
じゃあなんで堂々と「体に良い!」って感じで宣伝して売っているんですかね?
その辺のカラクリをご紹介していこうと、そういうわけである。
はっはっは。法的には食って食中毒になったりしなければOKみたいなところがあるからな(モグモグ)
・・・POKA先生、何食ってるんですか? 明らかにヤバそうですが。
何の変哲も無いサルミアッキだが?
サプリメントとは何か?
その辺のドラッグストアなんかで売られているサプリメント。
健康補助食品なんて言われたりするので、あたかも健康に良さそうに見えますが、実際のところはどうなのでしょうか。
実際のところ、サプリメントと呼ばれている類のものは、厚労省的にはいわゆる「健康食品」というくくりで、「健康に役立つ(かもしれない)食品」という扱いになっています。
医薬品ではなく、ただの食品扱いなので、健康に良いという根拠はありません。
ことによっては、役立たないどころか、健康被害の例さえあります。
つまり「サプリメントを飲んで健康になる」などとは言えないわけです。
今回はこのサプリメントの裏事情について紐解いていきましょう。
医薬品と医師の処方判断
「これを飲んだら健康に」などとは言えない理由は、実は至極明快です。
人には個人差が笑えるくらいにあって、体質は千差万別。同じものを同じように飲んだとしても、人によって違いが出てきます。
故に、医薬品には同じ症状や同じ病気にも少しずつ効果を与える場所が違う薬が、ひとつの病気や症状に対して山盛り存在します。
それを、この症状、このタイプ、この雰囲気にはこの処方でいいんじゃないかな? と判断する(診断する)のが医者の仕事なわけです。
確かに、一部のビタミンやミネラルなんかは摂取することで病気のリスクを下げたり、血液のいろいろな値を正常値に戻すような働きやら、粘膜の再生を促進したりします。
したがって、そういう成分は、処方薬にも存在しています。実際、風邪やら口内炎やで病院に行くと、シナールとかのビタミン剤が処方されたりするわけです。
「いわゆる健康食品」の巧妙な立ち位置
では一方、「いわゆる健康食品」でしか見られない成分はどうでしょう?
特にクロレラ、アガリクス、プロポリス、ゲルマニウムなんかは医薬品の原料にもなっていません。
例えばクロレラは、藍藻という光合成する真正細菌を培養して固めたものですが、その成分が結構な頻度で光過敏症を引き起こすことが古くから知られています。
加えて、クロレラを飲んだ事による健康増進の報告は極めて怪しいものばかりで評価に値しない・・・ましてやクロレラに含まれる成分が、なんらかの病気に効くという信頼の置ける研究もない。
さらには、ワーファリンなどの薬とも相互作用を起こして薬の効き目を悪くするなどの弊害もあり、冷静に判断していくと、もはやなんのために飲むのか一切不明な謎の商品といえます。
一部のメーカーは、効き過ぎて病気が減るから薬にされないとかメチャクチャなことを言ってますが、そんなことはあり得ません(笑)。商売の種にしたって寝言は寝て言え。悪質に過ぎるわボケ。
故に医薬品としてはクロレラは使うに値しないわけです。
薬のフリをした食品
また、これらのズルいところは、薬のフリをした食品であるということに尽きます。
食品というのは、基本的に配合量がおかしくても、食品としての最低基準である「健康を害さない」という点で問題なければ、大したお咎めはありません。
ようするに食中毒さえ出さなければ何をしても良いと揶揄されるようなところは確かにあり、サプリメントは乾燥したモノで健康被害を起こす成分もほとんど入っていない(一部のサプリは効果は怪しいが原因疾病がはっきりしているのがいくつかあるが)ので、法的には食品としての失点さえなければ良いわけです。
例えば、コエンザイムが〜〜mg入ってるといいつつ実際は入っていなかったり、指定量の1/10の量であっても、「ラインの故障で入らなかったようです、すみません・・・」程度の言い訳で済んでしまいます。しかも罰則らしい罰則もまずありませんし、標榜した成分が入っているかどうかを調査する組織もまともに存在していません。
そのくせ、売りは「薬効まがい」な怪しい宣伝文句を並べ立ててテレビや新聞で白昼堂々とやっているので、これを取り締まる法律が無いという意味で、非常に脱法要素の強い商売であると言えるわけです。
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