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ヘルドクターくられの「俺コラム」:スポットライトで目が眩む人

リテラシー
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初出:2016/08/02 Vol.183 俺日記
改稿:2024/11/29

くられ
くられ

本日は「スポットライト症候群」の話をお送りしていく!

Joker
Joker

聞き覚えのない言葉ですね、先生。どんな病気ですか?

くられ
くられ

いやまあ、自分の造語なんだけどね。何が何でも注目を浴びたい!って人いるじゃん?

Joker
Joker

ああ、なるほど、それで「スポットライト」と。キラキラした世界に眩んじゃってる人達の事ですか。

くられ
くられ

そそ。目立つの大好きだとそれがヘイトであってもと、好き好んで炎上騒ぎ起こすのもいるからね・・・

POKA
POKA

スポットライトとな? 超爆光エクストリームハイパワーLEDライトの出番だな! バルス!(ピカッ)

Joker
Joker

ちょっ、目、目がァアァァ!

くられ
くられ

今日は物理的に目を眩ませる話ではないんだが・・・目が多いと大変だな。

スポットライト症候群とは?

「スポットライト症候群」という言葉がある。

いや、自分の造語なんですが、とてもわかりやすいので。世の中には、注目というスポットライトが当たった時に、目が眩んでしまう人とそうでない人がいる、という話です。

物理的に本当に目が眩むという話ではないのですが、人間というのは、何らかの形で人に注目される事があります。

例えば、学校で一番の成績を取ったとか。Twitterに冗談のつもりで写真をアップしたら大炎上したとか。

良い悪いを問いません。それが憧れの眼差しであろうが、殺意のヘイト視線であろうが、注目を集めることがあります。

この注目を「スポットライト」と仮定して、その輝きで目が眩んでしまう人と、そうでない人に分けられる、ということです。

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キラキラした世界の住人になりたい人

「スポットライト症候群」にかかって目が眩んでしまった人は、注目を受ける事を快感と感じ、注目の熱視線を浴びるための行動を起こすようになります。

注目されるのであればヘイトでも良い、という感じで、どう考えても大炎上するようなものをSNSに投稿してしまう人がいるのは、つまり、そういうことなのです。

それが、単一の、個人の場合であれば、問題は当人が被るものなのですが、話はそう簡単なものではありません。

例えば、学校のクラスの同級生だった、昔勤めていた会社で同僚だった、その昔ちょっとした集まりで一緒になった事がある・・・そういった友人というより知人といった、薄い関係性の人。

そういった人が、何らかの形で有名人になった時、何故か自分もそうしたキラキラした世界の住人の一人になれると、意味のわからない勘違いを突如として起こして、湧いて出てきて問題行動を繰り返す・・・という事もあります。

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注目を集めるために他人の業績を利用する

もちろん、古い知人が有名になったりすると、いわゆる「友達自慢」をしたくなるというのも、まあ、ある話でしょう。これが「あの人もすっかり有名になってしまって、すごいよねー」程度で済めば良いのです。

スポットライト症候群にやられている人は、ちょっと違います。

「俺、あの人と友達なんだよ!」「俺、昔あの人がまだ無名の頃からの付き合いでさ」「昔のあいつは大した事なくてさー、よく助けてやったもんだよ」

こんな調子で、他人の業績に乗っかって、自分を持ち上げようとしたりします。だいたい口だけは達者な事が多く、事実無根であっても平気でこんなことを吹いて回ったりするのです。

当人には何の能力も魅力もないのだけど、旧知の間柄だからということで、強引にその横に座ろうとしゃしゃり出てきて、多くの人を巻き込み、大きな問題に発展してしまう事も、残念ながらあります。

芸能人の元恋人とか、有名歌手の嫁・・・とか、有名女優の母・・・とかなんとなーく思い当たる人は居るでしょう(笑)

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「目が眩む人」の特徴

こうした人の特徴としては、「肩書き」が大好きであったり、些細な資格などであってもあれやこれを自慢にしている傾向があるように思えます。

自分のレッテル、勲章がとても大事。だから「有名人の友達」を自分の新しい勲章にしたがるのかもしれません。

この辺、過去の経歴を詐称して嘘の肩書きを並べていたり、なんだか仰々しい役職を勝手に自分で付けて名乗っていたり、外国語が出来るように装っていたりと、そういうちょっとびっくりするような人だっているのです。

中には、そのウソを塗り固めて、テレビの経済番組のコメンテーターまで上り詰めた人も、2016年あたりに話題になりましたね。でも、結局、そのウソがばれて降板と相成ったのを覚えている人も多いでしょう。

ST●P細胞しかり、水とCO2で石油作るとか、ひ●っしー然り。周りが、微妙な嘘つきをヨイショしてしまい、収拾が付かなくなって大きな爆弾になるという進化形もあります。

この手の詐称の作話は、どれほどうまく装っていても、どこかで破綻するのが自明の理というもの。嘘がバレた途端、雪崩式に問題行動が発覚する事もあり、人望を失う訳です。

なかなか困った話ですが、しかし、スポットライト症候群の怖いところは、それまでは普通だった人が、突如豹変してしまう事もあるということでしょうか。過去の栄光、ちょっとした偶然の発見、ナゾにマスコミにちやほやされた・・・そういった経験が忘れられず、そのためにウソを重ねるという感じです。

故にこそ、まさに「目が眩む」という表現が的確だなぁ・・・と思う次第です。

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【動画】友達がアイドルに勧誘されたけど、何か怪しい

お悩み相談に「友達がアイドルに勧誘されたけど、怪しい・・・」というのがありまして、動画でお答えしました。

本記事で紹介したような「スポットライト症候群」な人達は、さらに人の業績やウソを用いて、自分の利益へと誘導するさらに凶悪な進化形です。スポットライトで狂ったゾンビともいえます。

こうしたゾンビは、他人の業績や口八丁手八丁で、誰かを騙して、自分が得をすることを目的としています。それがチヤホヤされたいだけから、性的な目的、金銭の授受、などなど、様々な被害があります。

とはいえ、冷静に判断して、その人の「信頼」を積み重ねていけば、相応に大きく騙されることはありません。まぁ・・・それが必ずしも誰もできるわけではない、自分だって、そうした人に騙された経緯があるから、こうして文章にまとめているわけです。

動画で触れた通り、何もかも疑ってかかるのもチャンスを潰す事になりますが、一方で、本当に偉い人が権力を濫用して食い物にする事例もあるので(当人が死んでから大問題になった某芸能事務所とかね)とか、さらなる魔物が世の中には潜んでいるので、ウソだけでなく、その人の人望も「信頼」に積み重ねていかないといけないわけで・・・生きるって難しいものです。

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著者紹介

くられ
くられ

作家、科学監修。「科学は楽しい!」を広めるため科学書分野で20年以上活動。著作「アリエナイ理科」シリーズ累計50万部突破。原作を務めるコミックス「科学はすべてを解決する!!」も50万部を超える。著作「アリエナクナイ科学ノ教科書」が第49回・星雲賞ノンフィクション部門を受賞。週刊少年ジャンプ連載「Dr.STONE」においては漫画/アニメ共に科学監修を担当。TV番組「世界一受けたい授業」「笑神様は突然に・・・」NHK「沼にハマってきいてみた」等に出演。ゲーム実況者集団「主役は我々だ!」と100万再生を超えるYouTube科学動画を多数共同製作。独自YouTubeチャンネル「科学はすべてを解決する!」チャンネル約30万登録やTwitterフォロワー16万人以上。教育系クリエイターとして注目されている。関連情報は https://twitter.com/reraku

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