初出:2019/10/22 Vol.351 【カクテル連載】寒い時期に嬉しいホットカクテル その2
いやー、寒くなってきたんでこたつに鍋を用意してみたよ。
はっはっは。この時期、やはり鍋は良いな! 少々見た目が泥沼のようだが、味は良い!
鍋といえばやはり熱燗ですねぇ・・・何か名状しがたいものが浮いてますが、味は良いですね、この鍋。
別に、食べられないものは入れていないからな。味は保証する!
見た目真っ黒ですが、魚介や甲殻類のダシに加えて、濃厚な鶏の風味が効いてて美味しいです。あ、このキノコも美味しい。
このエビ?のようなものも実にうまい(バリバリ)
今回もバッチリ美味しく作れてよかった。今度他の人たちにもごちそうしてあげなくてはな!
お湯で割るか、直接温めるか
どうも。Jokerです。カクテル連載、第33回をお送りします。今回は前回から引き続き「ホットカクテル」をテーマにお送りしようと思います。
前回ご紹介したように、ホットカクテルには、温めたお湯やお茶類やミルクで割ったものが多いです。
焼酎を水割りにしたりお湯割りしたりするように、色々と飲みやすいように細工はするものの、ごく一般的に行われているというわけですね。
一方で、ホットワインやホットビールのように直接お酒を温める類の飲み方もあるにはあるのですが、いささか例外的と言えます。
そういう意味では、実に細かく温度についての表現がある日本酒なんかは、実は結構珍しい、と言って良いと思います。中国の紹興酒なんかも熱燗にして飲んだりするので、日本酒だけが例外ってわけでもありませんけど。
いやまあ、寒い季節に中華を食べるなら、紹興酒の熱燗は良いものです。私はザラメは入れない派。とはいえ、鍋なんかつつきながらまったりするなら、日本酒の熱燗が良いですねえ・・・
お酒と温度のこだわり
失礼。前回と同じようなことを言ってますね。しかし、日本酒と温度に関してのこだわりはなかなかのものです。
細かくはWikipediaあたりを見ていただければと思いますが、だいたい5度くらいの間隔で温度ごとに名前が変わるんですよ、日本酒の燗って。
よくひとまとめに「熱燗」なんて言いますが、これがだいたい50度ほど。お風呂くらいの温度なら「ぬる燗」で、体温程度なら「人肌燗」です。
ちなみにたまに勘違いしている人がいますが「冷や」は冷やしたお酒ではなく、常温のことを指します。冷たいお酒なら「冷酒」になるわけですが・・・この辺ややこしいので、冷やといって冷酒が出てくるお店があるのも事実。注文する時「冷や」が欲しいなら、常温でください、というのが、一番問題が起きないでしょうか。
いやはや、酒の温度一つとってもなかなか面白いもので、この辺、カクテルであっても、プロだとフリーザーで0度以下に冷やした酒が氷で「温まる」ことまで計算するとか・・・いえ、今回は暖かいお酒の話をするのでした。
では、ホットカクテルのご紹介をしましょう。
ホットワイン(グリューヴァイン)
赤ワインにフルーツや各種香辛料の類を入れて温めたものが「ホットワイン」です。
ホットワインとは和製英語で、英語なら「マルドワイン」、フランスなら「ヴァン・ショー」、ドイツでは「グリューヴァイン」と言われます。ヨーロッパではクリスマスには欠かせない飲み物だとか。
何を入れるかは本当に幅広くお好みの世界になりますが、フルーツはオレンジやレモンの薄切り、香辛料はシナモンにクローブといった感じですね。はちみつや砂糖で適度に甘味をつけます。
アルコールに弱い方は沸騰させてアルコールを飛ばしてしまって飲むというのもアリでしょう。また、普通にお酒として楽しむ場合も、沸騰させずともある程度はアルコールが飛んでしまうので、ラムなどの蒸留酒を追加して飲むこともあるそうです。
ちなみに思い切り香辛料とかで風味を追加する形になるので、あんまり高いワインを使うのはもったいないです(笑)。
また、中には、最初からホットワイン向けにハーブの類を配合した赤ワインなんかも売られているようなので、試してみても良いかも?
ホット・カンパリ
ドイツやフランスのクリスマスカクテルをご紹介したので、今度はイタリアのリキュールを使って「ホット・カンパリ」はいかがでしょうか。
以前、個別の記事でカンパリはご紹介しましたが、ホットにしても美味しいです。標準レシピはカンパリ40mlほどにレモンジュース1tsp、はちみつとお湯を適量です。カンパリにはやはりオレンジが合うので、オレンジスライスを飾るとなお良いですね。
お好みでオレンジが好きなら、オレンジジュースをレンチンして「ホット・カンパリ・オレンジ」にしても美味しいとか。こちらは試したことがないのですが、通常の「カンパリ・オレンジ」同様、カンパリ1に対してオレンジジュース3〜4ほどというレシピです。
ホット・ブル・ショット
最後に、スープのようなカクテル「ホット・ブル・ショット」をご紹介しましょう。レシピはウォッカ30mlに対して、ビーフ・ブイヨンを60ml。要するにビーフのコンソメスープにウォッカをぶち込んだという、そういうカクテルです。
お好みで塩、胡椒、レモン、ウスターソースやタバスコなどを加えてもよし。顆粒のブイヨンなら最初から塩分があるので、塩は要らないと思います。
もともとは氷を入れて作るカクテルですが、何しろ使ってるのがスープなので暖かくして飲んでも美味しいです。海外では迎え酒に使われることもあるとか・・・
また、同系統のスープっぽいカクテルであれば、私の好物「ブラッディ・シーザー」という、ウォッカとクラマトというハマグリエキス入りのトマトジュースで作るカクテルがあるんですが、これをホットにして飲んでも美味しいですよ。
クラマトはトマトジュースというよりトマトスープという味わいで、トマトパスタの隠し味とか、料理に使っても美味しいです。
では、今回はこの辺で。
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前回:ホットカクテル その1
ホットカクテルの定番、エッグノッグ
イタリアのリキュール「カンパリ」で作るカクテル
「ブラッディ・シーザー」はカクテル連載の初回で紹介したお気に入り
クラマトはビールで割った「レッドアイ」にしても美味しい
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