初出:2019/11/12 Vol.354 【カクテル連載】オススメのショートドリンク
(カポッ、ココン・・・シャカシャカシャカシャカ・・・チャッ)
ここ、ウチの研究室のはずなんだが、なんでバーカウンターがあるんだろうか。
ああ、先生。今日はオススメのショートドリンクの紹介なんですよ。ノンアルコールで一杯、いかがですか?
あ、ありがとう・・・いや、そうじゃなくて。どうしてバーカウンターが・・・
さあ・・・? POKA先生が工事してたようでして。ちょうどこの前ここで爆発事故がありましたし、後始末のついでじゃないでしょうか。
そんな日常茶飯事のことでわざわざ・・・何か仕込みがありそうで怖いな。
いやまあ、実はバックバーの裏にあからさまに怪しい封印された扉があるんですけどね。藪をつつきたくないので・・・
よし、見なかったことにしよう!
チッ!
オススメのショートドリンク
どうも。Jokerです。カクテル連載、第36回をお送りします。前回はロングドリンクを紹介したので、今回はオススメのショートドリンクを紹介していこうと思います。
もともとこの連載が、家飲みに向いたちょっとしたカクテル・・・というのをメインにしていたので、家でも作りやすいビルドのカクテルが多く、ロングドリンクに比べてショートドリンクに触れる機会は少なめでした。
シェイクやステアで作るショートのカクテルは、自分で作るとしたらまずシェイカーやミキシンググラスといった機材を用意し、さらに練習を重ねないと美味しく作ることが難しいからです。
混ぜ合わせるお酒の温度や状態、溶けた氷による加水、どれだけ混ぜるのか・・・こうして作られたカクテルはただ混ぜただけの酒ではありません。
偉そうに言ってる私にしても、基本的には飲む専門で、自分では真似事程度にしか作ったことはないです(笑)。だからこそ、良い腕のバーテンダーさんが作るカクテルには魅了されます。
では、オススメのショートドリンクの紹介と参りましょう。
マティーニ
ショートのカクテルといえば、カクテルの王様「マティーニ」は外せないところです。
バリエーションも幅広いですが、標準的なレシピは、ジン45mlにドライ・ベルモット15mlをステアで作ります。添え物はピンに刺したオリーブが定番で、レモンピールが添えられることも。
このカクテルは何度となく紹介したカクテルですね。バリエーションの、ウォッカを使ってシェイクで作る「ボンド・マティーニ」、同じく、ゴードン・ジンにウォッカ、リレ・ブランで作る「ヴェスパー」は、りりか先生の好物です。
ちなみに私はといいますと、とびきりドライなマティーニが大好きです。
昔、夜な夜な近所のバーに行っていた頃は、リクエストを聞いてくれる人の良いバーテンダーさんにお願いして、キレの良い「タンカレー」を氷温まで冷やしたドライマティーニをよくシメに作ってもらっていました。
マンハッタン
カクテルの王様が「マティーニ」なら、カクテルの女王は「マンハッタン」です。
標準的なレシピは、ウイスキーが40ml、スイート・ベルモットが20ml、アンゴスチュラ・ビターズを1dash、これらをステアで作り、マラスキーノチェリーを飾るというもの。
美しく深い赤色が特徴的なカクテルですが、味わいはベースにするウイスキーやベルモットによってだいぶ変わります。本来のレシピではライ・ウイスキーを使うようですが、バーボンやカナディアン・ウイスキーを使って作られることもある、レシピに幅があるカクテルです。
ちなみにベースをスコッチに変えると、こちらは「ロブ・ロイ」という別のカクテルになります。
サイドカーとそのバリエーション
非常に幅広いバリエーションを持つカクテルに「サイドカー」というものがあります。レシピはブランデーが30ml、ホワイト・キュラソーが15ml、レモンジュースが15mlで、シェイクして作られるもの。
ホワイト・キュラソーにはコアントローやトリプルセックが使われることが多く、いずれもオレンジ系の風味を持つリキュールなので、レモンと合わさってベースのお酒に柑橘の風味と甘さ、酸味が加わって爽やかになります。
このサイドカー、ベースとなる蒸留酒を変えることで様々なカクテルに変わります。ジンであれば「ホワイト・レディ」、ウォッカであれば「バラライカ」、ラムなら「XYZ」、ブランデーではなくウイスキーなら「ウイスキー・サイドカー」となります。
いずれも定番のカクテルなので、それぞれ試してみる価値はあると思います。個人的にはこの中では「バラライカ」が好きです。
それにしても、こうして名前を並べてみると、なんだか硝煙の香りがしそうな・・・ホテル・モスクワとか、新宿にいるスイーパーとか・・・
ダイキリ
非常にシンプルなラムで作るカクテルに「ダイキリ」があります。ラム45ml、ライムジュース15ml、砂糖またはガムシロップ1tspをシェイクして完成です。
ラムで作るカクテルとしては代表的で、砂糖の量で甘さを調節して作られます。また、真冬に紹介するレシピではないんですが(笑)、クラッシュド・アイスでブイーンしてやると「フローズン・ダイキリ」になります。
お店次第ですが、夏場、フローズンカクテルを提供しているところだと、これと果物(やそのシロップ)を使って作るフローズンダイキリのバリエーションを提供しているところも多いです。
個人的には、ヘミングウェイが飲んだと言われる、ラムが倍で砂糖抜き、代わりにグレープフルーツジュースを入れた「パパ・ダイキリ」が、甘さ控えめで好きです。夏になるとモヒートと並んで飲みたくなりますね。
さて、そろそろ長くなってきたのでこの辺で終わりにします。
今回はショートドリンクの紹介でしたが、ショートだからといって必ずしも度数が高いお酒というばかりではなく、頼めば度数の加減もしてもらえるので、それらも踏まえてバーで注文してみると良いでしょう。中には「シンデレラ」のような、ノンアルコールのショートドリンクもあります。
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前回:オススメのロングドリンク
マティーニとホワイト・レディはこちらでも紹介
アイス回でフローズン・ダイキリに触れてます。冬場のアイスはこたつに入りながら・・・
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