初出:2019/11/19 Vol.355 【カクテル連載】コアントローというリキュール
本日のカクテル記事は「コアントロー」というオレンジ風味のリキュールのご紹介です。ザ・ド定番!
なんかまたずらっと酒瓶並べてるね。なんか度数の強そうなのばかりだけど・・・
コアントローも40度あるので強いお酒ですけどね。これ、副原料としていろんなカクテルに使われているんですよ。
で、記事にかこつけて飲む気満々、と。別にいいけど・・・お、このチョコうまそうだな(ヒョイパクッ)
ちなみにお菓子との相性も良いんで使われることがあります。特にチョコとの相性が良いんですよね。
む・・・このチョコ、中に洋酒が・・・ううん・・・
おお、茹で蛸みたいに真っ赤・・・ええと、そのチョコ、がっつりコアントローが使われている奴です。
うーん・・・気持ち悪くなってきた・・・そこのオレンジジュースで口直しを・・・
先生、それもコアントロー入りです!
副原料として優秀な「コアントロー」
どうも。Jokerです。カクテル連載、第37回をお送りします。今回は「コアントロー」というリキュールがテーマです。
それというのも、前回のショートドリンクで紹介したサイドカーとそのバリエーションを見ていて、改めて「やっぱり定番のリキュールだよな」と思ったからでして。
オレンジの風味が爽やかで特にチョコレートとの相性がよく、お菓子作りに使われたりもするリキュールです。
実際、コアントローをたっぷり使ったチョコもあったりします。この「ゴールドケン」はこの他にもジャックダニエルやレミーマルタンを使ったチョコを売り出しているようです。
ただし、アルコール分は8〜8.5%とガッツリなので、お酒に弱い人がパクパク食べると危険です。先ほどの茶番のくられ先生のようになりかねません(笑)。
コアントローというリキュール
というわけで、まずは「コアントロー」がどんなお酒なのか、というところから。
コアントローはフランス産で無色透明の、ホワイトキュラソーという分類のリキュールになります。
オレンジの皮を漬け込んで作られているため、そのオレンジの風味が特徴的です。度数は実に40%と他の蒸留酒なみで、加水するとこのアルコール分に溶け込んでいたエキスが析出して白濁します。
果実を使ったリキュール類はだいたいが糖分たっぷりでものすごく甘いわけですが、それらに比べると甘さ控えめに仕上げられているのも特徴です。とはいえ比較の問題であり、普通に甘いお酒なわけですが・・・(笑)。
ちなみにカクテルレシピによく出てくる「〜〜キュラソー」というのが、全般的に、オレンジの皮を中性スピリッツやブランデーに漬け込んで糖分を加えたものを指し、無色透明であれば「ホワイトキュラソー」、そして着色料などで色付けをされれば、例えば青なら「ブルーキュラソー」となる次第です。
では、美味しい飲み方をご紹介していきましょう。シンプルに食後酒、デザートカクテルとして、ロックにレモンを絞ったりして飲むこともあるそうですが、度数が強いのでやはりカクテルベースが向いています。
なお、コアントローといえばの「サイドカー」とそのバリエーションは、前回のショートドリンク特集にまとめてあるので、関連記事からどうぞ。
今回はそこから漏れたものをご紹介していく形で。
コアントロー・トニック/コアントロー・オレンジ
コアントローというとカクテルの副原料というイメージが強いものですが、その風味を楽しみつつ適度なアルコール度数に調整するなら、シンプルなトニック割り、「コアントロー・トニック」も良い感じです。
標準レシピは、コアントロー30〜45mlに対してトニックウォーター適量。レモンやライムを添えてやる、という、トニック割りの定番レシピですね。
また、トニックウォーターではなくオレンジジュースで割った「コアントロー・オレンジ」も美味しいです。オレンジの皮から作られたリキュールなので、そりゃもうオレンジジュースとの相性は抜群。
くられ先生が100%ジュースの記事で触れていましたが、「100%」という枠にはめるために色々と基準がうるさいこともあって、濃縮還元のオレンジジュースにちょっとコアントローを足してやると風味が豊かになります。
ただ、例によってもともとの度数が高いので、「スクリュードライバー」同様、量を加減してやらないと危険なので注意。これもある種のレディーキラーですね。
マルガリータ
テキーラベースの「マルガリータ」。グラスの縁を塩で飾るスノースタイルで提供されるカクテルで、レシピはテキーラ30ml、ホワイト・キュラソー、つまり今回の趣旨ではここにコアントローを使ってこれが15ml、ライムジュースが15mlをシェイクして完成です。
「サイドカー」系のレシピのレモンジュースをライムジュースに変えた感じなので「サイドカー」のバリエーションとみなされることもありますが、いやいや「ダイキリ」のバリエーションだろう、もっとドライに作ろう、というので、テキーラ45ml、ライムジュース15ml、コアントローは風味づけで1tsp、なんていうレシピもあります。
まあ、何が何のバリエーションという話をするとややこしい上に喧嘩になりそうなので、そういうものもある、という風に思っておくのが無難でしょうか。
ちなみに「マルゲリータ」だとピザになってしまうのでご用心。かつて冗談みたいなオーダーミスで、バーでピザを出されたことがあります(笑)。新人のバイトの店員さん、紛らわしい注文をしてごめん・・・
カミカゼ
ウォッカ20ml、コアントロー20ml、ライムジュース20mlをシェイクした後、ライムのスライスを添えて氷入りのグラスに入れて出されるのが「カミカゼ」というカクテルです。切れ味の鋭いカクテルで、名前の由来はお察しであります。ちなみにアメリカ生まれ。
標準的なレシピはこの通りなのですが、サイドカーのバリエーションとしてウォッカ30ml、コアントロー15ml、ライムジュース15mlで作るレシピや、もっとドライに、ダイキリのバリエーションとしてウォッカ45ml、ライムジュース15ml、コアントロー1tspという強烈なレシピもあります。
例によって、好みでレシピが変わるカクテルだと言えますね。個人的な好みとしては、ダイキリのバリエーションの、とてもドライなタイプが好きです。
というところで、今回はこの辺で。
関連記事
前回:ショートドリンク特集。サイドカーとそのバリエーションはこちらからどうぞ。
くられ先生の100%ジュースの解説と改造
ロングドリンクのオススメ。ちなみにカミカゼはロングドリンクになります。
ジンで作るショートカクテル。ジンとコアントローで「ホワイト・レディ」です。
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