初出:2019/05/14 Vol.328 おうちでお手軽!個人的おすすめカクテル:続ハイボール編
ハイボール編、その2です。今回は前回紹介し損ねたバリエーションに触れていきます。
・・・そもそもハイボールって何なの? 酒飲まんからよくわからんのだが。
ウイスキーの炭酸割・・・なんですけど、由来は諸説ありますし、実のところ定義もすごく広いんですよね。
ふーん・・・自分はもし飲むとしても梅酒ソーダくらいでいいや。
まあ、バリエーション次第で飲みやすいものもありますし。女性陣受けする甘いのもあります。
酒出す店も企業努力してるってことだねー
ハイボールからウイスキーの魅力に取り憑かれる人もいる訳でして・・・
なんか前科がありそうな言い分だな(笑)
いや、まあ、その・・・
ハイボール編その2
どうも。Jokerです。家で飲むのに手頃なお酒の話、第十回をお送りします。引き続き、ハイボールの話です。前回は入れ方とベースにするウイスキーの話で終わってしまったので、今回はカクテルとしてのバリエーションに触れられればと思います。
一般的なハイボールはウイスキーの個性が強く出る上、特に甘い物を追加する訳でもないので、そのままでは飲みにくさを感じる方もいますが、それならば、飲みやすくアレンジされたハイボールを楽しめば良いのです。
その上で「ウイスキーはいいぞ」と、ノーマルのハイボールへ、そしてロックやストレートで、良いシングルモルトがある・・・と、そうやってウイスキー沼に落としていくのも面白く・・・
いえ、なんでもありません。蒸留酒はいいぞ、薬草酒は最高だぞ、とか、ウイスキーと葉巻とかキューバのならハバナクラブ(ラム)がいいとか、その、色々と前科はあるわけですが・・・(笑)
個人的にはラガヴーリン16年とか好きです(ぼそっ
最初から脱線しました。今回も、ちょっとしたウンチクにも触れつつお送りしていきたいと思います。
ハイボールの由来
そもそも、なぜウイスキーの炭酸割を「ハイボール」というのか。普通に考えると意味不明なのですが、これについては、諸説あります。
かつて19世紀、アメリカの鉄道で使われていたボール信号機というものがあり、赤いボールが上に上がっていれば(ハイ・ボールであれば)「進行」の合図で、駅員がさあ仕事の時間だと、チビチビ飲んでいたバーボンに炭酸水を突っ込んで飲みやすくして飲み干した。あるいは、ウイスキーの炭酸割が好物の駅員が、飲む度に「出発進行!」のノリで「ハイ・ボール」と言っていたとか。
スコットランドのゴルフ場で、ウイスキーの炭酸割を飲んでいたところに高々と打ち上げられたゴルフボールが飛び込んできたので「ハイ・ボール」と名付けられた。または、自分の番が来たので、飲んでいたウイスキーを素早く飲み干すために炭酸割にしたところとても美味しく、そのタイミングで「ハイ・ボール」が飛んできた、とか。
他にも、炭酸の泡が上に上がっていくのがボールのようだからハイボールと呼んだ、ボール信号機と引っかけた冗談だった、などなど、調べていくと微妙に言説の異なる話がゴロゴロ出てきます。
・・・まあ、どれもこじつけっぽいといえばそうなので、本当のところはどうかわかりませんが、酒の席での与太話にはちょうどいいかもしれません(笑)
もうひとつ、アテにならないな、と思うのは、海外で「ハイボール」と注文しても通じないらしいということ。注文するときは「Whisky and soda」「Whisky with soda」としなければならないらしい。海外行く人、ぜひバーでこの辺の真偽を確かめて欲しいものである。
ハイボールのバリエーション
さて、本題の、ハイボールのバリエーションについてです。
ハイボールはウイスキーの炭酸割ですが、これは狭義の定義であり、広義には、スピリッツやリキュールを炭酸水やトニックウォーターなどの炭酸飲料やジュース類で割ったものになるそうです。
だから、焼酎で作ると焼酎ハイボールになる、という訳ですね。しかし、この定義だとかなりのロングドリンクがハイボール扱いになってしまうので、今回はウイスキーをベースにしたもの、という事で、いくつかご紹介させていただきます。
ジンジャーハイボール
ウイスキーのジンジャーエール割、それが「ジンジャーハイボール」です。比率はウイスキー1に対してジンジャーエールが3-4といったところ。ベースのウイスキーにもよりますが、お好みですりおろしたショウガや、レモン、ライムなどを搾っても良い感じです。
ジンジャーエールのピリッとした風味と糖分が加わるので、格段に飲みやすくなります。ノーマルだと甘みがなくて辛いという人に特におすすめです。
コークハイボール
ウイスキーのコーラ割を「コークハイ」「コークハイボール」と言います。バーボンを使った場合は「バーボンコーク」、ジャックダニエルなら「ジャックコーク」などとも呼ばれますね。
割合はやはりウイスキー1に対してコーラが3-4、お好みでレモンやライムを搾ってもOKです。コーラの個性が強く、ウイスキーの風味の繊細な部分が飛んでしまうので、あんまり良いウイスキーでは作らない方が良い気がします。結局は好みの問題ですが。
個人的には、コーラで割るならジャックダニエルを使うのが好みです。ジャックダニエルの甘い風味はコーラにも負けません。
レモンスカッシュハイボール
レモンスカッシュ、つまりレモンの絞り汁に蜂蜜やガムシロップをお好みの量入れて炭酸水で割ったものと、ウイスキーの組み合わせが「レモンスカッシュハイボール」です。「レモネードハイボール」とも。
前回紹介したように、レモンなどを搾る時はウイスキーの前に入れておく感じですがこれもご多分に漏れず、先にレモンの絞り汁と蜂蜜またはガムシロを入れて混ぜておきます。蜂蜜は混ざりにくいので良く混ぜておきましょう。後回しにすると炭酸が飛ぶので、甘みの調整を後でしたい場合はガムシロの方がおすすめ。
後は普通にハイボールを作る要領で、ウイスキーと炭酸水を1:3-4です。レモンスカッシュハイボールにする場合、レモンはたっぷりと搾った方が美味しいと思います。
オレンジハイボール
オレンジジュースを使うと「オレンジハイボール」になります。レシピは、ウイスキーとオレンジジュースを1:1に、炭酸水を3程度。オレンジの風味がウイスキーの癖を受け止めてくれるので飲みやすいです。オレンジの輪切りや皮を飾りにするとお店で出るカクテルっぽくなりますが、家でやる時はお好みで(笑)
ちなみに、これを飲むなら、個人的にはあるならアンゴスチュラビターズをちょっと振ってやると美味しいかな、と思います。もう違うカクテルになりそうですが、コアントローを加えても良いかも。
ちなみに、ブランデー30ml、コアントロー(ホワイトキュラソー)15ml、レモンジュース15mlの組み合わせでシェイクしてやると、定番のカクテル「サイドカー」になります。もうハイボール関係ないけど。
というわけで、まだまだアレンジも、ウイスキーを使ったカクテルもたくさんありますが、今日はここまで。
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