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【機械王の休日】パワー系電子工作に使える絶縁チューブ各種

機械工作と科学装置
コンプレッサー用チューブ
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初出:2019/07/16 Vol.337 機械王の休日:パワー系電子工作に使える絶縁チューブ各種

Joker
Joker

なんだかやたらたくさん、チューブだのテープだのが置いてありますね、POKA先生。

POKA
POKA

用途に応じて素材も使い分けないといかんからな。絶縁やら耐熱やら色々と考えてやらねば事故の元だ!

Joker
Joker

・・・そういえば、以前、想定外の熱が加わって、灯油を通してるチューブが溶けて発火した事とかありましたね。

POKA
POKA

故に、事前に気を付けるだけでなく、火を扱う実験をする場合は、消火器ほか安全対策をしつこいくらいにやるのである!

Joker
Joker

ところで、さっきからくられ先生の姿が見えないんですが・・・次の原稿をお願いしたいんですけど、知りませんか?

POKA
POKA

そっちで寝てるんだが、彼を起こさないでくれ、死ぬほど疲れてる。

機械王の休日、第56回をお送りします。電子工作において、感電やショートを防ぐための絶縁処理は、とても大事な事です。今回は、シーンに応じて適切に電線を保護できる絶縁チューブの、その種類について、POKA先生が解説します。

電線を保護する絶縁チューブの使い分け

電子工作において、電線を保護するのによく絶縁チューブを使います。一口に絶縁チューブといってもいくつか種類があり、場合によっては素材を選ばなければならないことも。

それというのも、高エネルギーを取り扱うパワー系の電子工作の場合、高電圧がかかったり、電線が高温にさらされたりと、用途によっては多大なストレスがかかる事があるからです。

過酷な環境であっても、適切に電線を保護できる素材。

それを今回は紹介していこうと思います。

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燃料用チューブ

灯油や機械油などを流すのを想定した、燃料用の軟質塩ビチューブをまずは紹介しましょう。

これは、内径が2mm程度から20mm程度のものまで、色々な種類があります。肉厚で丈夫なのが特徴です。

また、機械油用はともかく、灯油などの可燃物を通すのを前提としたチューブだと、静電防止加工がされている場合があります。バチっといってボッと燃えるのを防ぐためですね。

このチューブを電線の保護に使う場合は、100V程度の電圧で使う想定にしましょう。静電防止加工がされていると、1000Vを越える高電圧では、放電してしまう場合があるからです。

逆に言えば、そこまで高電圧でない場合であれば、なかなか使い勝手が良い絶縁チューブだという事になります。

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コンプレッサー用チューブ

エアコンプレッサーなどに接続する、ワンタッチ継手用の硬質プラスチックチューブもなかなか便利です。

このチューブ、コンプレッサーで使う用途のものなので、1MPa程度の空気圧に耐えられるように作られているので、相応に硬く、頑丈に出来ています。要するに、簡単には壊れません。

従って、結束バンドなどで強く締め付けても問題ありません。これは結構重要なポイントで、普通の電線を結束バンドで強く縛ったりすると、亀裂が入ってしまう事があるからです。

この特徴があるので、頻繁に摩擦が起きたり、強い力で押されたりと、ストレスが掛かる部分での電線の保護に向いています。

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ガラスシリコンチューブ

最後に紹介するのは「ガラスシリコンチューブ」です。これは、極めて高い耐熱性が必要な部分に使います。

これほどの高熱に耐えられる素材はそうそうありません。このチューブはガラスクロスにシリコン樹脂を染みこませて作られており、大変に耐熱性が高いのが特徴です。

ただし、ガラスを使っている関係で、頻繁に折り曲げを繰り返すとガラス繊維が脱落して粉っぽくなります。従って、基本的には動かさない、そして耐熱性が要求される、そういうところに使うのが良いと言える絶縁チューブです。

これらの素材を適切に組み合わせて使えば、高電圧を取り扱ったり、高圧がかかったり、高温になったりするパワー系電子工作でも、事故を防ぐ事ができるでしょう。

日頃から何かと爆発させたり電撃したりしている訳だが、だからこそ、安全マージンは正しく取らねばならない。

ごく当たり前の事だが、高エネルギーを扱う上では極めて重要な事だぞ、諸君!

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