初出:2018/06/26 Vol.282 機械王の休日:超強力バッテリー18650を取り出す
バルス装置で使ったバッテリーの話
機械王の休日、第一回をお送りします。今回はかの「バルス装置」などに使われる超強力バッテリー、18650についてのあれこれをPOKA先生が解説いたします。
なお文中の「発火・爆発の危険」は冗談でもなんでもないので、真似して爆死しても一切の責任は取れませんのでご承知おきください。
18650バッテリーとは
18650バッテリーの数字はサイズを意味しており、直径18mm・長さ65mmと言うことです。太さは比較的厳密ですが、長さは若干長かったり短かったりします。
18650バッテリーと言えばリチウムイオンバッテリーである事がほとんど。電動工具や充電式自転車、モバイルバッテリーなど多々あり、ハイパワーで大容量が必要な用途に好んで用いられています。
リチウムイオンバッテリーの大電流放出特性と容量は大変優れていますが、過充電や衝撃などによって発火・爆発する事があるのが難点です。
しかし、多少リスクがあっても小さなボディーに超パワーを内蔵するためには他に選択肢はありません。
充電式工具のバッテリー
海外製の充電式工具のバッテリーが1000円と格安で売られていました。
かなりゴツく、間違いなく中には大量のバッテリーが内蔵されています。リチウムイオンバッテリーを搭載した機器は専用の制御回路や保護回路などがバッテリーとセットになっている場合が多いです。
バッテリーは並列・直列に組み合わされており制御基板により一定の電圧に保たれています。
充電式自転車のバッテリー
ヤフオクを覗くと中古の充電式自転車のバッテリーが大量に出品されています。中古であるため若干のバッテリーのヘタリがあると考えられますが、500円程度で調達できて大変経済的です。中は赤いビニールで包まれた18650が入ってます。
取り出された18650バッテリー
一般的な電池と違い、ニッケル版がスポット溶接されているため、この部分を丁寧に破壊して電池から分離する必要があります。
溶接部のバリが出てしまうのは致し方ありません。リチウムイオンバッテリーは、ストレスを過度にかけると発火・爆発する危険があるため、作業は慎重に行います。
取り出されたバッテリーはハイパワーLEDライトに使うもよし、電子タバコに使うもよし、色々と使い道があります。
応用編
18650バッテリーはアルカリ電池とは比較にならないパワーが得られます。
一本あたり30W程度は何の問題も無く取り出せるのです。超パワーを活かした装置としては、コラボ動画やイベントで紹介したハイパワーLEDと組み合わせたバルス装置があります。18650が4本あれば100WのハイパワーLEDを難なく駆動できます。
ただし、バッテリーからは10A近い電流が放電されるため配線が熱で溶けないような配慮が必要です。
バルス装置が登場したコラボ動画はこちら