初出:2018/10/16 Vol.298 機械王の休日:簡易光拡散フィルターを作る
機械王の休日、第17回のお届けです。とても便利なLEDライトですが、その特性のために使いにくくなってしまう場面も出てきます。そこで今回は、日常的に目にするとある意外な素材を使ってフィルターを作ってみた、という話になります。
LEDライトを拡散仕様にする
LEDライトは高輝度・高効率でとても良いのですが、その鋭い光が弱点になってしまう事もあります。
それというのも、LEDライトはほとんどがサーチライト仕様。遠くの物を照らすのには向いているのですが、手元を照らす時には、光が拡散せず、中央ばかりが明るくて、若干不便に感じる場合があるのです。で、あるのならば、光が拡散するように適当な拡散フィルターを入れてやれば解決です。マイルドな視界が得られます。
クッキングシートを素材にする
適当な素材がないかいろいろと探してみたところ、意外かもしれませんが、クッキングシートが役立つ事がわかりました。
LEDライトは効率が良いとはいえ、発熱も結構あります。このため、プラスチック素材で光拡散板を制作すると、熱で変形してしまう可能性があるのです。この点、クッキングシートであれば耐熱性も高く安価なので、理想的な素材だと言えます。
装着してみる
LEDのライトの前面ガラスと同じ大きさになるようにクッキングシートを丸く切り抜きます。1枚だと拡散効果が弱い場合があるので、2、3枚重ねてやると良いでしょう。
配光具合
さて、実際の光り方を確認してみましょう。まずは改造前から。
この通り、中央の輝度が大変に強く、周囲が暗く見えてしまっていますね。これほどピンスポットで明るいと、写真も白飛びしてしまうほどなので使いにくいです。
続いて改造後を見てみましょう。
クッキングシートによって拡散された光だと、このように全体が均一に照らされており、手元を照らすという用途ではとても良い感じです。
今回使ったのはUSB駆動の据え置き型のLEDライトですが、もちろん、懐中電灯型のLEDライトにも応用が可能です。用途に合わせて使い分けましょう。