初出:2017/02/21 Vol.212 俺日記:無医村と無料思考 後編
無料コンテンツが成立するのも理由があるんだよね。
どういう形かで対価がなければやっていけないですし。広告とかね。
本の宣伝もそうだねー。なのでRTとか記事について呟くとかして欲しいんじゃ!
拡散、よろしくお願いします。いやマジで!
無料コンテンツの理由
前回、無料でやってもらおう、という考えが無医村を招くという話をしました。
無料というのはこのように、場合によっては価値に対する否定となります。その結果が、医者がいなくなる、無医村という不利益として返ってくるわけです。
これは、コンテンツ産業でも同じで、無料で娯楽を得るということが横行しすぎた結果、じゃあどこの誰がお金を払うんだ?というお金不在の世界になりますし、提供側も「無料なんだから我慢しろ」という構図も成り立っていきます。
「無料」というのは、このメールマガジン、そして今ではポータルもそうですが、理由があります。
メルマガやポータルの場合は明確で、自分の記事のPVが増えたり、本の宣伝等がしやすいからです。
なので本を買ってくれたり、記事をRTしていただいたり、いいね!をして下さるととても有り難いのです。
そしてこのメルマガの配信会社である「まぐまぐ!」は、メルマガの上と下に山ほどくっついてる広告を掲載することでその運営費用を捻出しているわけです。
「アリエナイ科学メルマ」にしたって1万通以上のメールを配信している訳ですし、当然そこにはコストがかかっています。
なので、世の中の「無料」には「成り立っている無料」と「崩壊する無料」があると言えると思います。
対価を否定すると滅びを招く
後者の滅びの無料は、先の無医村と同じで、対価の否定をした結果、そのモノが無くなるということです。村に病院がなく医者がいなければ病気やケガをしたときに対応できずに困ります。
実際にそういった限界集落は、価値の否定をした結果、病院がなくなり、商店は立ちゆかなくなり、何も無い村となります。そして車でも買い物にいけないような集落は、そうした集落を食い物にする輩のたまり場になります。
それというのも実はこの取材、病院はおまけで、この限界集落ビジネスの取材だったわけです。
限界集落ビジネスというのは簡単に言うと、アレな人たちが、移動販売車で移動スーパーをして限界集落を廻るというもの。キャベツ1つ800円。牛乳1本500円。普通では考えられない高額ですが、すべてが去った村にはこういう移動販売者がきて、しかもそれが命綱になるわけです。
これを笑い話ととるか、他人事の自業自得とみるか、それは人それぞれだと思います。
ただ、コンテンツにおいて最大の応援は「買って応援すること」です。
一部の業界では、買い支えも効かないように破綻しているところもありますが、大半の業界というのは「買い支え」によって成り立っています。
よく漫画が完結してから買う・・・という人もいますが、まずは1巻が売れないと2巻は無いのです。
アリエナイ理科ノ大事典だって、2が出せるのは1がある程度売れてくれたからです。
宣伝:アリエナイ理科ノ大事典
宣伝:アリエナイ理科ノ大事典2
ポータル記事にこうして宣伝を入れるのも、広告が入っているのも、それがコンテンツとして成立するために必要だからです。
なので気に入った作品を見つけたら、自分のお財布と相談しつつ「お金」を落として欲しいのです。お金を使ってはじめて、その世界の輪の一部と言えるわけで。
モノを作る人と消費者の接点は「お金」でしかありません。いいね!をいくらもらっても1万RTされても、それは0円なわけです。そこからお金を落とす人が出てくるからこそ、大量のいいね!やRTというのは価値があるとされているだけで、結局はやっぱり「お金」です。
それは漫画だろうが小説だろうが、ランチだろうがディナーだろうがすべて同じです。
それなりのものを得たいのであれば、別に贅沢はしなくていいけど、自分で納得のいくお金を廻すだけで、1つの人の経済圏の仲間といえるわけで。
無料はあくまでその外を廻っているだけということをちょっとばかり気にしてもらえるとうれしいな・・・と思います。