初出:2018/01/16 Vol.259 ノンアルコールビールが安い理由
改稿:2019/10/22
本日はノンアルコールビールの話である。別にノンアルでもビール飲む気起きないけど・・・
はいはい、代わりに私が飲みますよ(カシュッ・・・ゴクゴク)。ぷはっ、いやー、喉越し爽やか。
相変わらずうまそうに飲むなあ。いや、炭酸飲料の爽やかさはわからなくもないのだが。
ノンアルビールはビールが好きという前提があってのものな気はします。言うほど私自身はビールに執着ないので、飲まないなら飲まないで別の飲み物にしますが・・・
・・・いや、何言っとんの。ビールにめっちゃうるさいじゃん(笑)。
エグゾーストキャノンの人ほどじゃあないです。確かにベルギービールのDuvelは大好物ですが、そもそも海外のビールと日本の一般的なビールはだいぶ違っていて、そもそも日本のようにキンキンに冷やして喉越しを楽しむスタイルというのは寒い国では一般的ではなく向こうの常温程度でのんびり飲むことが多く、また個性の強いものが多い海外のビールはつまみとの取り合わせもあったりしまして、それを考えると日本のビールは良い意味で個性があまり強くなく、どんな料理にも合う特性があって、ああ、それを踏まえるとノンアルコールビールというのも(オタク特有の早口)
ええい、うるさい。そういう話は自分の記事でやれ!
ノンアルコールビールは何故安いのか
ビールは飲みたいが、車に乗るなどの理由で飲めない人に優しいノンアルコールビール。
ついにでお値段も安くて財布にも優しいノンアルコールビール。
材料はなんと普通のビールで、そこからアルコールを抜く手間がかかっているのに、オリジナルより安いのはどうしてなんでしょう?
理由は簡単。ノンアルコールビールは、酒税がかからないからです。
材料も製法もすべて通常のビールと同じで、減圧蒸留という特殊な工程を経て通常のビールからアルコールを取り出すという大変に手間のかかる製造法で作られている。
減圧蒸留では芳香成分も飛んでいってしまうので、先に香り成分を抽出する行程などもあり、製造コストは1本あたり、通常のビールより遙かに高い。
しかしそれでも安いのはノンアルコールになることで本来乗ってくる「酒税」から逃れることができるからです。
ビールと税金
ビールや麦芽使用率50%以上のビール風飲料(第2のビール)は一律、350mlあたり77円の酒税がかかります。
220円のビールの77円は酒税、第2のビール(麦芽25〜50%)は約60円、第3のビール(麦芽25%以下)が46円となっており、メーカーがビール課税を逃れて安く商品を提供しても、すぐに国が税金をかけるという企業努力を殺す国策はマジどうかと思うが(笑)。
その上、この先この辺の税金を一律55円にしよう、という動きがあるわけで・・・企業努力を殺す国策は(二度目)。
いやまあ、2018年の酒税法改正で、税としては安くならんのに副原料の問題でビールとは表記できなかった(レモンピールとか使ってる奴)一部のビールなんかを「ビール」として売り出せるようにしたとか、まったくマイナスの事ばっかやってる訳でもないんですが・・・
あ、ちなみに具体例としてはこういうのです。
くられ先生はお酒嗜まないのでお酒大好きな四ツ目悪魔の独断と偏見です。あしからず。
車を使うレジャーに優しいノンアルビール
ビール課税のイタチごっこの果てに、じゃあアルコールをゼロにしたろーやんけ!と、メーカーが半ばブチ切れて出来上がったのがノンアルコールビール。
厳密には0.3%程度残留しているものもあるが、健康ドリンクにも満たない濃度です。最近はゼロを売り物にしているものもあるし。
また近年、ビールを造る上での発酵時にアルコールを精製しないという新種の酵母の発見(ヤクルトや協和発酵が開発)により、製造段階からアルコールフリーとなるビールまで出現している。
そのうちビール風の飲み物には全部謎税がかかるように・・・ならないといいなあ。
ノンアルコールビールは、キャンプ場でのBBQとか、車を使わざるを得ないけどビールは飲みたい、みたいな時には大変うれしいものです。あと、年を取ってしまってもうあまりお酒は飲めないけど、気分だけでも味わいたい、という高齢者にも需要がある。もう立派に文化になってきていると思います。
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