初出:2018/08/21 Vol.290 体に良い油 悪い油 ってなんなのか? 第1回
先生、オリーブオイルが体に良いとか、ショートニングが良くないとか、色々言われてますね。
まあ気にする人もいるだろうから、その辺を解説していこう!
・・・えーと、長くなりそうな気配がするので、三回、三回に分けましょう、先生。
そもそも油の定義というものはだな、一般に認識されているものと実際は少々違うのだが・・・
(やっぱり長くなる奴だ・・・)そういう訳で今回は前振り回です。
「油」というものの定義
脂質は糖質、タンパク質(アミノ酸)に並ぶ3大必須栄養素です。ベジタリアンやヴィーガンがアホみたいに偏食をして体を壊していることが多いのも、こうした栄養素の偏りや、「ばっかり喰い」をすることで、体の代謝や解毒などで問題が起こることから来ていることが多くあります。
ただ、糖質と脂質は取り過ぎもよくないことが知られており、カロリーも高いため、肥満の原因にもなりやすいとされています。
しかし、近年「良い油は太りにくい」「悪い油は太る」といわれています。オリーブオイルは良い油なので食事にぶっかけて良くて、トランス脂肪酸が入っているショートニングは太る油だから摂らない方がいい・・・とかなんとか。これはどういう理屈なのでしょうか?
脂質とは親水性の炭化水素(グリセリンなど)に疎水性の長い枝(脂肪酸)がついたものが「油」と一般的に認識されています。実際は一部ワックスなども含むので完全な定義ではないのですが、それはさておき。
栄養学的にはこれらが体内で切り分けられて脂肪酸が取り出され、この部分が「ヨシ!」「ヨクナイ!」といろいろ言われるわけです。
食用油に関しては、この脂肪酸の長さやその組み合わせによって、物質としての名前がつきます。脂肪酸はリノール酸とか、ラウリン酸が多いとか、ドコサヘキサエン酸とか、聞いたことが多い名前がついていますね。油のパッケージに〜酸が高含有!とかいうのは脂肪酸の名前のことだったわけです。
次に油の融点があります。常温で固体の油(ココナッツバターとかラードや牛脂)、液体の油(サラダ油全般)この差はなんなのでしょうか? また飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸とはなんなのでしょうか?
こういった話を、全三回に分けて解説してみようかと思います。
第二回はこちら
第三回はこちら
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手荒れの防止にはココナッツオイルが良い、という記事があります。
ただし、記事でも触れられている通り、肌質というのは人それぞれなので、合う、合わないはどうしてもあります。
また、普通に買うと大変高く付くマッサージオイルの自作については以下の記事もどうぞ。
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