初出:2020/01/14 Vol.363 カクテルも美味しい! シェリー酒の楽しみ方
改稿:2021/08/06
〜〜〜♩ 〜〜〜♩(プスッ)
既に飲み始めててご機嫌のようだが・・・なんか色々おつまみがあるね。
シェリーの紹介するんで、せっかくだからスペインの定番おつまみ「ピンチョス」でも作ろうと思いまして。お好みの具材を好きなように串で刺せば完成ですよ(ヒョイパクッ、グビッ)
作っては食べて飲んでるじゃん(笑)。別にいいけど・・・あ、この前作ったサルサソースが微妙に残ってるから、提供しよう。
いいですね! 確かひき肉はあったし、ついでにタコスも作りましょうか。トルティーヤにピンチョスの具材をのせて食べても美味しいでしょうし。
はっはっは。なんだ、パーティーか? 串が並んでいるようだが、そんな爪楊枝ではなく、ここはでかい串を使ってだな!
・・・その馬鹿でっかい人間サイズの串、どっから取り出したんですかPOKA先生。
こいつに肉でも刺して、炙りながら削って食べよう。熱源はこちらで用意するので、味付けは任せた! とりあえずブロワーと単管持ってくる!
行っちゃった・・・岩塩にコショウを擦り込んで、U字溝繋げて炭火焼ですかねえ。
嫌な予感がするから、ちょっと消火器確認してこよう。あと水バケツとバスタオル。
シェリーとは何か
どうも。Jokerです。日本では一般的に「シェリー酒」と言われる「シェリー」というお酒があります。
このシェリーについては「聞いたことはあるけどピンと来ない」という人も多いのではないでしょうか。なんとなく、お菓子の香りづけに使われたりする洋酒、というイメージが強いと思います。
それもあるのか、日本ではラムのことを「ラム酒」と呼ぶように、シェリーのことを「シェリー酒」と呼んだりしますね。
たまに誤解している人もいますが、シェリーは蒸留酒ではありません。ちょっと度数高めで物によっては焼酎なみに20度を超えるものもありますが、ワインの一種です。
今回はそんなシェリーについて触れていこうと思います。
シェリーはアルコールを高められた白ワイン
シェリーは、スペインのアンダルシア地方で作られるワインの一種で、「酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)」と呼ばれるものです。
酒精強化ワインとは生産過程でブランデーなどの蒸留したアルコールを添加し、アルコール度数を高めたワインのこと。
元々は気温の高い地方で酸化・腐敗を防止し、保存性を良くするためにアルコール度数を高めたものとなります。
有名な酒精強化ワインとアルコール添加のタイミング
有名な酒精強化ワインとしては、シェリーの他にポートワインやマデイラワインというのがあります。これらも、そのまま飲んだり、煮込みやソースの材料として料理に使われたりします。
お酒というのは、発酵によって糖分がアルコールに変わるわけですが、この発酵中の段階でアルコールを添加して度数を上げてやると酵母が死んで強制的に発酵が止まるので糖分が残って甘口になりますし、発酵が終わった後で添加した場合は辛口になります。
まあ、製法について触れ出すと話が長くなるのでこの辺にして、シェリーとはザツな言い方をすると「ブランデーのような香りのするちょっと度数の高い白ワイン」です。こういう言い方をすると怒られそうですが(笑)。
ちなみにアルコール度数はだいたい15%から22%ほど。一般的なワインと比べると「酒精強化」というだけあって、ちょっと高めですね。
ドライシェリーの楽しみ方
シェリーは、一般的にはドライシェリーなどと呼ばれる、辛口のフィノやマンサニーリャが大半を占めています。他にもアマンティリャードやオロロソといった区分がありますが、この辺は割愛。
さてこの辛口のシェリーをどう楽しむかですが、基本、白ワインなので、フィノやマンサニーリャであれば軽く冷やして(8度くらい)ワイングラスでそのまま楽しむのが基本となります。
食欲の増進を狙って食前酒として飲まれることも多い辛口のシェリーですが、度数は高めなので、あんまりグビグビ飲んでしまうと酔っ払うのでご注意ください。
食前・食中に向くドライシェリー
このため、こんな感じで小さいグラスで飲まれる場合もあるようですが、せっかくの香りが楽しめないので、大きめのワイングラスに少量取って飲むのが私は好きですね。今回は見栄え優先で小洒落たグラスを採用しましたが(笑)。
熟成した特有の香りはするものの、フィノあたりだとさっぱりした味わいなので、食中酒としてもそこそこ向いています。合わせるなら生ハムとか、あとはカキフライなんかが食べたくなりますね。
シェリーで作るカクテル「レブヒート」
さて、そのまま飲んでも美味しいシェリーですが、原産地スペインでお祭りの時なんかによく飲まれていると聞く、シェリーを使ったカクテルがあります。それが「レブヒート」というもの。
レシピはとてもシンプルで、氷を入れたグラスにシェリーを1、炭酸飲料の7upを2の割合で注いで、軽くステアして完成です。お好みでレモンやライムを添えてもOK。
一応、レシピとしては7upが指定されているようですが、お好みの炭酸飲料で良いとか。いくつか試してみましたが、ジンジャーエールで割るのも美味しかったです。
ただし、あんまり主張の激しい炭酸飲料を使ってしまうと、その味一辺倒になってしまうので、ちょっともったいない感じはします。ジンジャーエールも味が強いのを使うなら「ジン・バック」や「モスコミュール」にした方が良いイメージ。
シェリーの風味を残しつつ、炭酸で爽やかに、アルコール度数は軽く、というなら、ノーマルな炭酸水で割るのも良いと思います。
夏場ならミントを飾ったりしても良いですね。
その他のシェリーを使ったカクテル
またこの他にも、「ヒラソル」と呼ばれるシェリーとオレンジジュースを使ったカクテルも飲みやすいです。
具体的なレシピは、氷を入れたグラスにシェリーとオレンジジュースを同量注いで、全体で1:1:1になるようにトニックウォーターを注いでやれば出来上がり。
また、度数高めのカクテルレシピとしては「バンブー」というのが有名です。
こちらはシェリー2に対してドライベルモット1、オレンジビターズを1dashをステアして作られるカクテル。キレが良く、やはり食前酒に向いています。ベルモットをスイートにすると「アドニス」というカクテルになって、こちらは甘みが加わるので口当たりが穏やかなのが特徴です。
個人的には、このドライシェリーをベルモットがわりにごく少量使ったマティーニとか、今度試しに作ってみようかな、と思っていたりします。
著者紹介
アリエナイ理科ポータル管理人にしてメルマガ編集、配信担当。
薬理凶室の裏方にいる四ツ目の悪魔。
https://twitter.com/JokerLunatic
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