初出:2015/10/13 Vol.141 SNSを信じすぎないように その2
改稿:2024/01/21
SNSと個人情報の話、続きである!
今回は具体的な対策ですね。といっても、最近のSNSはExifを自動削除してくれるみたいですが・・・
それそのものは歓迎する事だけど、規約変更ひとつで手のひら返しとか普通にあるからね。
自衛意識は大事、ということですか。Exifの削除の仕方とか知っておいて損はないですしね。
自衛にはやはりこの「DEATHガン」が・・・攻撃は最大の防御だ!
だからそれ以上いけない!
自衛とは一体・・・もう少しかわいげのあるグッズじゃないと誤魔化せませんよ?
SNS側の写真の取り扱い
前回、写真を軸にして、SNSと情報漏洩の恐ろしさについてお送りした訳ですが、今回は具体的な対策について触れていこうかと思います。
まあ、前回さんざん脅かしておいてなんなのですが、初出当時はともかく、実のところ、Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどの主要SNSは、今では写真のアップロード時に、Exif情報を自動で削除してくれるようになっています。
がしかし、「なんだ、なら大丈夫じゃん」と思うのは甘いです。サービスの仕様変更でしれっとこの辺の取り扱いが変わる事がありますし、対応していないSNSやブログサービスもあります。
なので、自衛の意味でもあれこれと知っておくことはとても大事です。
運営会社をどこまで信用できるか?
前回も言いましたが、広義の個人情報を収集してデータ解析して飯の種にしている訳なので、表に出る写真からは削除してあるけど、内部的にはオリジナルが保存されてて情報解析に利用されている・・・などというのは、あり得ないとは言い切れません。
考えすぎだと思いますか? 後で触れますが、不祥事の数々を見てると笑えないですよ。
実際、前回紹介した通り、Facebookなんかは横紙破りをしてでもユーザー情報を集めようとして、Appleと対立している訳ですし。
そして、まだ見ぬ新しいサービスが、この手の個人情報をどう取り扱うか、というのもあります。
面倒でも、利用しているSNSが写真ほか個人情報をどう取り扱うのかは、念入りに確認しておくと良いでしょう。
写真のExif対策
その上で、写真のExif対策について。とりあえずやっておきたいのは、スマホ側の設定で位置情報をオフに設定する事です。
iPhoneなら、「設定」アプリから「プライバシー」→「位置情報サービス」→「カメラ」と辿って「許可しない」にしておきましょう。
Androidの場合は機種によって設定の仕方が違いますが、おおむね、カメラを起動して設定を辿っていくと、位置情報タグ、位置情報保存、みたいな設定が出てくるはずなので、これをオフにしておきます。
こうしておけば、少なくともスマホで写真を撮っても位置情報は保存されなくなります。
ただし、この位置情報に関しての設定は、OSやアプリのアップデートによってリセットされる場合もあるので、その点には注意が必要です。
Exifを削除してくれるアプリ
また、既に撮影済みの写真から、Exifを削除してくれるアプリといったものもあるので、必要に応じて使うと良いでしょう。
iPhone
Android
また、手持ちの写真を一括で処理したい場合は、やはりパソコンから行うのが便利です。
Mac
Windows
SNSは大丈夫でも、ブログは大丈夫じゃないとか、そういうケースもあるわけなので、やはり最初から自衛として、Exif情報を自分の手で削除してしまうのが、根本的な対策としては有効です。
Facebookの位置情報への執着
ここまでまるっきりSNSを信用していない感じなのは、それはそれで理由があります。
特にFacebook。スマホアプリを利用すると、何かと位置情報をオンにして投稿させてこようとしてきます。
位置情報をお互い共有することで、友達が出先で「あ、近くにいる・・・!」といった出会いを提供したいほか、その人の行動パターン、現在地から広告のターゲティングに使いたいのでしょうが、キモすぎ全開です。
特に広告のターゲティングは、Facebookは位置情報をオフにしていても、IPアドレスなどから大まかな位置を割り出してやってきます。
こういう事を平気でやる企業なので、裏で何をされているのかわかったもんじゃない、とも思ってしまう次第。
Facebookとセキュリティリスク
Facebookはクレジットカードの登録などでもエラーが多く、さらにサポートが非常に悪い事でも有名です。無料で使わせてやっているのだから意見など言うな・・・という態度なのでしょうか、広告費によって莫大な利益を上げていても、それがユーザーのセキュリティ向上に使われることは、あんまりなさそうです。
実際、近頃のニュースでは、ヒドいのがありました。
実に数億件ものパスワードが平文で保存されていたとか・・・人のプライバシーに踏み込んでくる癖に、セキュリティはガバガバです。
故に、自分はFacebookが大嫌いなのですが、仕事上使わざるを得ないので、超絶狂瀾怒濤に嫌々嫌々嫌々嫌々嫌々嫌々使っているのです(笑)
情報流出の恐怖
まあ、愚痴はともかく、FacebookとLINEに関しては、相当な個人情報を握られてしまうので、本家から情報漏洩があった場合、多大な被害を受ける可能性があります。
実際、Facebookでは5000万人分の情報流出(影響だけなら9000万人)があった訳ですしね。前回も言いましたが、InstagramもFacebookが提供してるサービスなので、そこんとこはよく考えた方が良いと思います。
ともあれ、一番良いのは使わないことですが、仕事柄、友達柄使わないわけにはいかないという人も多いので、多くのアプリごとに個人情報の守り方を適時調べては、個々の設定方法などを調べて、面倒でもしっかり設定を見直して使いましょう。
著者紹介
作家、科学監修。「科学は楽しい!」を広めるため科学書分野で20年以上活動。著作「アリエナイ理科」シリーズ累計50万部突破。原作を務めるコミックス「科学はすべてを解決する!!」も50万部を超える。著作「アリエナクナイ科学ノ教科書」が第49回・星雲賞ノンフィクション部門を受賞。週刊少年ジャンプ連載「Dr.STONE」においては漫画/アニメ共に科学監修を担当。TV番組「世界一受けたい授業」「笑神様は突然に・・・」NHK「沼にハマってきいてみた」等に出演。ゲーム実況者集団「主役は我々だ!」と100万再生を超えるYouTube科学動画を多数共同製作。独自YouTubeチャンネル「科学はすべてを解決する!」チャンネル約30万登録やTwitterフォロワー16万人以上。教育系クリエイターとして注目されている。関連情報は https://twitter.com/reraku
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