初出:2016/04/19 Vol.168 しわを消す化粧品
改稿:2019/10/15
本日は気になる小ジワの話である!
最近YouTubeとかでもシワやシミに効くとかいう化粧品の広告とか入ってますね。効果あるんですかアレ?
「化粧品」として売ってるものに効果は期待できないね。医薬品じゃあるまいし。
本当にシワが伸ばせたら普通に処方薬としてバンバン出ますよね。お金持ちが飛びつくはずですし。
まあ、そういうことである。本当にシワをなんとかしたいなら外科的な処置とか必要だし。
はっはっは。ここにケミカルピーリング用の薬品があるぞ! 使ってみてはどうかね?
バットマンに出てくる方のJokerみたいに顔面焼けただれるのはごめんですよ・・・
「シワを消す化粧品」に効果があるのか?
加齢とともに見られるようになる「小ジワ」。
やはり気になるものでして、世には「シワを伸ばす」「小ジワを消す」なんていうものをそこここで見かけます。
実際、薬局で「シワを消す化粧品」という感じの商品を、薬局なんかで見たことがある人も多いでしょう。
しかし、そんな、その辺に売っているようなもので、本当にシワが消えるのでしょうか。
今回は、この「シワを消す」というのを、科学的に見ていこうかと思います。
そんな簡単にシワは消えない
先に結論から言っておくと、シワを消すというのは、皮膚の構造自体をガラっと若返らせない限り無理で、多少の保湿やビタミン類を塗ったところで変わることはありません。
というかそんな薬があれば、医薬品としてバンバン処方されますし商品化もされているはずですが、そんなことはないわけです。
そもそも、医薬部外品や化粧品などは、「薬」ではありません。薬効らしい薬効があったら医薬品というカテゴリになるので、もうその時点で効果らしい効果はなく、また、あってはならないわけです。主作用と副作用は裏表、効果があるということは副作用もあるので、健康被害の原因になりかねません。
薬局で売られている、唯一小ジワを低減できる商品といえば、ヒルドイド軟膏的なヘパリン系軟膏くらいで、それでも、本当に薄いシワが出来にくくするよう再生を促す程度が限界です。
また、ヒルドイド軟膏の話をする度に言っていることですが、美容目的で皮膚科で処方してもらう、というのは目的外処方となるのでダメです。
類似品は普通に薬局で手に入るので、美容目的であればそちらを買って使ってください。皮膚の病気などで本当に困っている人の元に薬が届かなくなったりするので、皮膚科に押しかけて「ヒルドイド軟膏を出せ」なんていうのは、やめましょう。
肌にシワができる原理と外科的な対策など
肌のシワは、長年のダメージから肌の代謝にムラが生じコラーゲンやエラスチン自体が歯抜けになることで、キメを失い、その結果、刻まれてしまうものです。
なので医療的には、ケミカルピーリングといって薬品焼けを生じさせて一端リセットして再生させるといったものや、サーマクールといった高周波で皮膚の奥深くをやけどさせて強制的に再生させることで、肌の張りを戻す・・・という感じです。あとは外科的にひっぱるか、糸をいれてリフトアップするしか、どうにかする方法はありません。
もちろん肌は筋肉によってひっぱられているので、日焼け対策をしっかりして、運動をすることで筋肉が付けば引き上がるので、自然とシワやたるみは減ります。
くどくど言うようでアレですが、どんな美容整形をしても、それを維持する運動をさぼれば台無しになってしまいます。
実際、同じような美容整形をしているのに、年を取ってからひどい崩れ方をしてしまっている人と、そうでもない綺麗な人がいるのは、そのせいです。
それくらい運動は大事という・・・いつものオチに(笑)。
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